アクティベーション・プランニング種目 合計6社に贈賞
第70回広告電通賞(同賞審議会主催)の贈賞式が、7月3日、東京・港区のグランドプリンスホテル新高輪・国際館パミールで行われ、関係者ら約1000人が出席。アクティベーション・プランニング電通賞は、森永製菓の「ウイダーinゼリー(フレフレ部活。母校にinゼリー)」に贈られた。
今年、選考委員会にかけられた電通賞の全体の作品点数は1422点、最終選考に残った作品は415点。5月19~25日に東京で開かれた最終選考会において、予選通過作品の中から入賞作品が選出された後、5月26日の最終選考委員総会に諮られ、入賞全64点が決定された。
アクティベーション・プランニング種目は、ブランド部門、セールス部門、インバウンド部門の3部門から構成されるが、贈賞式では、アクティベーション・プランニング電通賞1点、最優秀賞2点、優秀賞3点が贈賞された。
広告電通賞は1947年12月に創設され、今年70周年を迎える日本で最も歴史ある総合広告賞だが、この70周年を機に、今年から各種目共通で集約された3つの評価視点が設けられた。「ターゲットのこころを動かす力があるか」「広告主の戦略が伝わるか」「チャレンジが感じられるか」の3項目である。
さらに、アクティベーション・プランニング種目の独自の評価項目として、(1)ターゲットをアクティベート(行動)させる仕組みがあるか(2)課題解決に向けてのプランニングが適切であったか(3)広告主が狙ったRESULTに到達しているかを設けている。
昨今は、広告活動にも、単に気持ちの変化(態度変容)だけでなく、さらに何かを始動させる「アクティベーション」が期待されている。このような変化を受け、機能別の垣根は不要との声や、プロモーションを個別に捉えて固有に評価することが実態にそぐわない、広告とプロモーションの壁はすでに消滅しているなどの意見も聞かれる。
だが、同賞では、ただ言葉やイメージではなく、当種目の独自評価として、(1)行動させる「仕掛け」の精度をチェックし、(2)かつ、プロモーション固有の「プランニング・プロセス」に拘りその立案過程を点検し、(3)そして「END RESULT」をしっかり審査することで、プロモーションの果たすべき「固有の働き」を正しく評価している。
かつては広告界において絶対的な立場を築いていたテレビ広告も、今日では、テレビCMでだけでは成立しにくくなった。そこで、デジタル展開を介して話題づくりを図り、再びテレビ広告に戻す手法が、言わば定石になっている。同様に、テレビCMをイベント展開で話題拡散し、テレビ広告に戻す手法も少なくない ...