厳しい環境下でも、新しい顧客を開拓し、新しいブランド価値を発信し、支持を集め続けているブランドがあります。こうしたブランドを統括するマネージャーに、現状の課題から担当ブランドの戦略、注目のマーケティング手法や消費トレンド、最新の取り組みまでを聞きました。
※社名50音順で掲載
15 亀田の柿の種【亀田製菓】
常に鮮度の高い話題を投入することで
さらなるロングセラー米菓ブランドを目指す
マーケティングのコンセプト
米菓のリーディングブランドとして、世の中の流れやお客さまのニーズにいち早く対応するよう心がけています。5月には「減塩亀田の柿の種」で菓子で初となる「JSH 減塩食品アワード」金賞を受賞。新たな健康市場開拓を行っています。常に鮮度を持った話題を投入し、さらなるロングセラーを目指します。
注目のメディア・手法
20~30代女性をメインに大きな影響力を持っているInstagramに注目しています。ブランドユーザーの拡大を目指して商品は準備しているものの、販促面で追いついていない現状があるため、ターゲットに合った手法で展開していきたいと考えています。
最大の課題
世帯人数構成の変化や、お客さまニーズの多様化に対応できる製造ラインを整えることです。少量でのフレキシブルな対応を行い、ブランドの幅を広げたいと考えています。
注目の消費トレンド
1 健康系チョコレート市場の動向
2 オリンピックに向けた日本商品への関心
3 ─
16 フルグラ【カルビー】
ブランド認知率は50%と急成長中!
さらなる市場拡大の可能性を探る
マーケティングのコンセプト
成長期のカテゴリーとして、顧客ニーズに対してどのようにブランドのラインエクステンションを行っていくべきか、またどのような切り口でコミュニケーションを行うべきかを探っています。適切な施策を選択し実行することで、まだまだ市場拡大の可能性があると感じています。
注目のメディア・手法
戦略PR。フルグラブランドの掲げる"日本の朝食を変える" という大きな目的に対しては、消費者のマインドや行動を変えていくことが必要です。そのためには単純なブランド訴求のコミュニケーションだけでなく、カテゴリーとしての社会的価値を正しく伝えていくことが重要であり、戦略PRはそういった面で最適な手法と考えています。
最大の課題
急成長したブランドの認知率は50%を超えました。今までは未認知者へのアプローチ効率が高く、エントリーを多く獲得できましたが、その効率性をどう維持できるか、既存ユーザーの維持活性のために何をすべきかが課題です。
注目の消費トレンド
1 働き方改革
2 動画広告
3 AI
17 本格焼酎 黒霧島【霧島ホールディングス】
魅力を実感するきっかけをつくるため
飲む楽しさの訴求を目指す
マーケティングのコンセプト
「黒霧島」は日常を引き立てる最高の名脇役だと考えています。それは味わいだけでなく、コミュニケーションの活性化、同じボトルを好きな飲み方で皆がそれぞれ楽しめる文化などです。お客さまにも焼酎の魅力を実感していただける「きっかけづくり」を目指し、食事との相性・飲む楽しさ訴求を目指しています。
注目のメディア・手法
まずはより多くの方に「黒霧島」を知っていただくために、Web動画など話題性の高い広告づくりと、現代の口コミに代わるSNSでの拡散です。そこから実際に「黒霧島」を飲んでファンになっていただけるよう、お客さまそれぞれに魅力を実体験していただける対面式の草の根活動が必要と考えています。
最大の課題
焼酎自体の話題不足です。さまざまなお酒・飲み方のスタイルが増えている中で、いかにして目立つか。また、お酒をあまり飲まない方々に対する「黒霧島」の魅力発信・発掘が必要だと考えています。
注目の消費トレンド
1 Web 動画
2 口コミ
3 レモンサワー
18 淡麗ブランド、キリン 零ICHI (ゼロイチ)
【キリンビール】
増え続ける"競合"といかに向き合い
忙しい消費者のタイムシェアを確保するか
マーケティングのコンセプト
「淡麗」群は「既存のお客さまとの絆強化」、「零ICHI」は認知・トライアルの獲得をテーマに、マーケティング活動を展開しています ...