佐賀県の新たな地域活性策のカギは「地元が自走する」仕組みづくり
「日本磁器のふるさと」とも呼ばれる肥前窯業圏。唐津、伊万里、武雄、嬉野、有田─この地域には、日本でもトップクラスの5つの磁器産地が集結している。2016年4月に文化庁が発表した日本遺産(有形無形の文化財をひとつのテーマでまとめ、地域の魅力を発信する)にも認定された。今後この地から、磁器そのものはもちろんのこと、そのつくり手、技術、積み重ねられてきた歴史などについて、さまざまな情報発信が行われていく。
その一環として、2016年10月にスタートしたプロジェクトが「Saga Dish & Craft(サガ ディッシュアンドクラフト)」。アーティストやクリエイターの力でこのエリアに人を呼び込み、磁器への関心を高めることを目的としている。
「Dish」は「料理」と「お皿」を、「Craft」は「美術品」と「技術」を指す。コンセプトは「焼きものの里の日常」と新しいアートの融合。イギリスで19世紀に興った生活と芸術を統一する運動「Arts & Crafts」になぞらえ ...
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