宣伝会議では2月1日、企業のブランド担当者やマーケティング担当者を対象にセミナーを開催。動画マーケティングプラットフォームやメディア、インフルエンサーマーケティングの第一線で活躍する登壇者たちが、最新事例を紹介しながらミレニアル世代にブランドメッセージを届ける成功法則を語った。
スマホ利用状況を踏まえたブランドメッセージ発信を
第一部は、国内最大規模のモバイル動画広告配信プラットフォームを運営するファイブ代表取締役CEOの菅野圭介氏が登壇。ミレニアル世代を「モバイルネイティブ、特にスマートフォンが学生時代からある年代」と定義し、彼らの心を動かすデジタル動画マーケティングの傾向と事例を紹介した。
ここ数年、モバイルマーケティングの手法としてニュースアプリへの広告出稿が定着してきた。中でも近年は、特定テーマに関心をもつユーザーが集うコミュニティサービスの要素を持つアプリが人気で、特に若年層では顕著にその傾向が現れているという。そのため、「特徴やユーザー属性を理解してコミュニティサービス系アプリをうまく活用すれば、スマートフォンの利用に多くの時間を費やすミレニアル世代にもブランドメッセージを届けられる」と菅野氏は話す。
ミレニアル世代にブランドメッセージを届ける具体策は、課題によって異なる。菅野氏は、ミレニアル世代への効率的なリーチ確保・ユーザーのエンゲージメント向上やキャンペーン参加意識を醸成する仕掛けづくりといった代表的な課題について、実際のキャンペーンを紹介しながら成功のポイントを説明した。
続けて、スマートフォンで歌声や演奏を録音・投稿できる音楽SNSアプリ「nana」を運営するnana music創業者兼代表取締役CEOの文原明臣氏と、カップル向けコミュニケーションアプリ「Couples」を運営するエウレカCouples事業部プロダクトオーナーの庄田一郎氏が登壇。
それぞれのアプリがミレニアル世代に支持されている理由と、アプリの特性を活かしたマーケティング事例を紹介した。さらに、企業が彼らのアプリを活用してマーケティングを行う際のコツについて、文原氏は「若者たちがコミュニケーションをしている場に入っていくので、ユーザーとして相手にしても良いと思ってもらえるかが重要」と述べ、庄田氏は「企業の押し付けではなく、ユーザーが自ら企画に参加している実感を持てる設計が必要」とそれぞれの見解を説明した。
第二部では、インフルエンサーマーケティング事業を行うVAZ代表取締役社長の森 泰輝氏が登壇。物心ついたときからスマートフォンがあった20代半ば以下の年代を「スマホネイティブ世代」と定義し、SNSやMixChannelなどで人気を得たインフルエンサーを活用したマーケティング手法と事例を紹介した。
インフルエンサーを起用したマーケティングを成功させるには、「インフルエンサーのキャラクターや世界観を壊さないストーリーと、インフルエンサーに求めることの明確化が重要」と森氏。「シリーズ化などで複数のPR動画を制作してスマホネイティブ世代との接触回数を増やすのも有効」とも述べた。
菅野氏は「メディア環境の変化によって広告効果が薄れつつあると感じるかもしれないが、メディアの特性を知り、ユーザーの気持ちに沿うように設計してブランドメッセージを届ければ、ミレニアル世代の心は動く」と締めくくった。
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