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注目の広告業

点在する資産をつなぎあわせ、新しいソリューションを開発―トップに聞くNKBの戦略

エヌケービー

交通から囲碁まで!?多様な社内の資産を活かす

1948年に「交通文化事業株式会社」として設立され、83年に現在のエヌケービー(以下、NKB)に社名を変更。特にOOH領域のメディア開発と広告事業で成長を遂げてきたNKBだが、その事業領域は、"広告会社"の枠では捉えきれない広がりを見せている。2015年6月に代表取締役社長に就任した、外谷敬之氏は、グループ内にある多様な資産をつなぎ合わせ、企業や自治体など、社会に対する新たな価値提供にビジネス機会を感じているという。

「交通広告、IT、アート、食関連事業のノウハウは、他の広告会社にはない当社だからこそ提供できる価値。就任以来、これまで点で存在していた、これらの資産をつなぎ合わせたソリューションを開発することに力を入れている。社員からアイデアを募集し、良いものはすぐに採用。期限と目標を明確に設定し、成果が出なければ中止することに決めているがその分、社員の提案をすぐに実現できる環境がつくれていると思う。常に社内で複数のプロジェクトが動いている状況だ」と話す。

社内のリソースの中でも特に外谷氏が胸を張るのが、IT領域の技術力だ。「2008年にみなとみらい線で、日本初のホーム内デジタルサイネージを実現させて以来、動画の配信など高い技術力が必要とされるプロジェクトを数々、成功させてきた知見がある。加えて、すでに別会社になっている『ぐるなび』で培ったネットビジネス事業の経験も、当社ならではの強み」と話す。

この、インフラを開発できる技術力と融合させるのは、「ぐるなび」で培った飲食店やシェフからの信頼、また駅や空港に設置するパブリックアートの企画・制作で培ったアーティストとのネットワークなど、ソフト面の資産だ。外谷氏は「例えば、昨年4月に西武鉄道と手掛けた、有名シェフが監修したコース料理を味わえる観光電車『52席の至福』などは、点在した資産をつなぎ合わせたからこそ実現できた事業」と話す。

「会長の滝が立ち上げてきた各種の新事業を今の時代の中で …

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