2016年10月11日に、火曜夜10時の連ドラとしてTBS系でスタートした『逃げるは恥だが役に立つ』は、初回視聴率10.2%と同枠の連ドラで初の二桁発進を達成。以降も、視聴率は下がることなく上昇し続け、最終回の平均視聴率は20.8%と、同枠史上最高を記録した。「逃げ恥」の愛称で社会現象ともなった同ドラマのプロデューサーに、ドラマのコンテンツ制作とプロモーションのポイント、そしてテレビドラマというエンターテインメントに対する想いを聞いた。
ドラマの楽しみ方を多角的に提供
新垣結衣さん・星野源さん主演の連続ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』は、講談社『Kiss』で連載中の海野つなみさんの少女マンガが原作のラブコメディ。脚本を『空飛ぶ広報室』や『重版出来!』など数々のヒットドラマ・映画を手がけてきた野木亜紀子さんが担当した。
ドラマのテーマは「契約結婚」。恋人も職もなしという窮地に立たされた主人公が、人生で一度も恋愛をしたことがない高学歴IT企業社員と、ひょんなことから「ビジネス婚」をするという設定だ。
ドラマ化のきっかけと、コンテンツ制作に込めた想いについて、プロデューサーの那須田淳さんは次のように話す。「原作を読み、ラブストーリーとコメディが絶妙に絡まった物語に夢中になりました。加えて、根底には、『働き方』や『生き方』といった、あらゆる世代がそれぞれの立場で共感できるテーマが据えられている。
多くの人に楽しんでもらえるドラマになると思いました。コンテンツの制作において最も重視したのは、『視聴者に、ドラマの楽しみ方を自ら見つけてもらえるような仕掛けをたくさん盛り込むこと』。ドラマの色々な楽しみ方を …