広告業界では従来から、多くの消費者を惹きつけるため容姿端麗な人を広告に起用する傾向が強い。しかし最近では「平均的な容姿のモデルのほうが、むしろ消費者の共感を得るのではないか」と考える企業も増えてきた。また、アメリカでは「LGBT」と呼ばれる性的少数派の人々を広告に抜擢し「現代社会を反映する消費者のリアルな姿」を強調しようという動きもある。年末商戦では障害者をモデルに起用した広告が増え、話題を呼んでいる。

子ども服オシュコシュ、特別支援が必要な幼児をキャンペーンCMに起用
(1) オシュコシュの年末キャンペーンのモデルに起用されたアッシャーくん


ダウン症の幼児ということで当初モデル・エージェンシーから選考の機会さえ与えられなかったアッシャーくん。母親がフェイスブックページに写真を投稿すると「いいね!」やコメントが10万件を超えたのをきっかけに面接に発展し、見事オシュコシュ社の年末キャンペーンのモデルに。
ジョージア州の主婦メーガン・ナッシュさんが2015年7月、当時1歳の息子・アッシャーくん(1) の写真をモデル・エージェンシーに送ったところ「当社のクライアント(子ども服メーカーOshkosh社)は特別支援を必要とする子どもモデルを探していません」と言われた。写真を見て ...
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