サイト来訪者個人を可視化して接客
デジタル接点においても、顧客体験の質をいかに高めるかが、ブランドの重要な競争軸になりつつある。顧客と双方向のコミュニケーションを実現する、各種テクノロジーが登場してはいるが、プレイド・代表取締役CEOの倉橋健太氏は「マーケティングの手段ばかりに注目が集まりすぎではないか。まずはお客さまを理解することが大切。その理解があった上で方法論を議論すべき」と問題を提起する。
プレイドは2011年10月に創業。倉橋氏が楽天にて楽天市場における、各種マーケティング戦略を企画・実施してきた経験を活かし、2015年3月にWeb接客支援ツール「KARTE」をリリース。2016年9月時点で、導入企業は1300社を超える。
「KARTE」とは顧客の属性データ、購入・閲覧情報、SNS情報などのデータを駆使し、サイト来訪者個人を可視化するツール。どんなニーズを持った、どんな顧客かを理解したうえで、サイト上での接客サービスの実現をサポートする。現在はEC事業者のほか、ネットを介した接点でも、金融、不動産、人材など商品理解や個々の顧客理解が特に求められるカテゴリで導入が進んでいる。「EC事業者向けのサービスとして発表したが、その際に他の業種からの引き合いが多かったため、絞り込むことをやめた」のだという。
データの解析を顧客体験に還元する
2011年10月の独立当時は、ECサイトのコンサルティングなどを行っていた倉橋氏。その後まもなく ...
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