視聴者に「見たことのない景色」 を見せるためマーケ分析の数歩先を行くドラマづくりをー八木康夫の広告観
『パパはニュースキャスター』『さとうきび畑の唄』など、数々のヒット作を世に送り出してきたドラマプロデューサーの八木康夫さん。テレビドラマの黄金時代を築き上げたひとりとして、効果測定による数字のファクトに頼るだけではない、ドラマづくりにこだわる思いを聞いた。
私の広告観
テレビドラマ「華麗なる一族」「HERO」「半沢直樹」「下町ロケット」、NHK大河ドラマ「真田丸」、これらヒットドラマの作編曲を手掛けたのが作曲家の服部隆之さんだ。そのほか映画、アニメ、ミュージカル、ゲーム音楽、CM音楽、編曲、アーティストへの楽曲提供まで幅広く活躍する、今旬で成熟した音楽家の一人である。
服部隆之さんは、1965年11月生まれ、現在50歳。祖父は和製ポップス界に大きな足跡を残した作曲家・服部良一氏、父は、テレビ創成期より幅広い活躍を続けている作曲家の服部克久氏という「華麗なる」音楽一族に生まれ育った。
ただ、幼い頃から祖父や父親が音楽の教育を強制的に習わせるということはなかったと言う。ピアノは小学4年生から習っていたが、男の子でも服部さんの年代では、ピアノを情操教育の一環として習わせることは珍しいことでも特殊なことでもなかった。
「強制感は全くないのだけれど、何となく音楽に接する環境下にシレッと置かれていましたね(笑)、上手くプロデュースされていた。実はそれほどピアノが好きではなかったのですが、父はそれを全然気にしなかった。ただし私が音楽を嫌いになることだけは、絶対に嫌だったみたいで、音楽を嫌いにならないように音楽に馴染ませる、そのやり方が父は上手でしたね」。
中学に進学してからは …