紅茶を日常的な飲み物に!困難を打ち破るアイデアが生まれた会議とは
ユニリーバ・ジャパンは、7月7日~8月31日の期間限定で、リプトンのフラッグショップ「Lipton Fruits in Tea OMOTESANDO plus Superfood」をオープン。表参道の街を行列で賑わせた。目指したのは、売上が落ち込む夏に、紅茶の飲用機会を増やすこと。企画を担当したメンバーに当時の話を聞いた。
話題になった、あのキャンペーン 「宣伝会議」に潜入!
(左)ロッテ 広報・宣伝部 IMC戦略室 企画・制作チーム 主査 古野小百合氏
(右)ロッテアイス 商品開発部 開発課 平井翔大氏
濃厚なアイスと微細氷のマッチングが特長のロッテアイスの主力ブランド「爽」。今年に入ってブランドの方向性を見直し、新しいコンセプトを掲げた。そのコンセプトのもと新テレビCM、キャンペーンなど話題の施策を展開している。大胆なブランドの方向性の変換と新コンセプトの構築に、社内やパートナー企業とのコミュニケーションがどのように取られたのだろうか。
平井▶ 昨年、一昨年と「爽」では、『シャキッと爽やか』という「爽」本来の価値に戻り、「爽」が最もおいしく食べれるシーンを訴求しようと「風呂上がり」という生活シーンにスポットを当て、佐藤健さんを起用したCMを展開しました。それに対する評判は良かったのですが、2020年に向けた中長期プランを社内で計画するに当たり、「爽」をよりメガブランド化し、さらなる売上拡大を図っていく上で、今までのコンセプトで十分なのかという議論が出てきました。
古野▶ これまでは、消費者の方々に『面白さ』や『楽しさ』を感じていただける施策を通じ、「爽」の機能面(おいしさの秘密・商品特長)や、食シーン(おいしさを一番感じるシーン)を訴求してきたのですが、ブランドを拡大するには、これまで通りでは限界が見えてしまう…。その状況を抜け出すための戦略を、社内の開発担当者、宣伝担当者、広告会社とで議論を深める中、「社会的なメッセージを発信し、認められている商品がメガブランドに成長できている」、という気づきがあり、そこから「爽」の商品特性が、おいしさに留まらず、社会にどんなメッセージを発信でき、どんな商品と思われたいのかを見つめ直しました。
平井▶ 「爽」の特長である「シャキッと爽やか」というのは、濃いアイスと微細氷の絶妙なマッチングに起因します。そこで「濃いアイス…『ちょっとした癒し』」「微細氷…『リフレッシュ』」のキーワードを導き出して、「爽」の方向性(商品価値)を、「癒し&リフレッシュ」に定めました。
古野▶ 次に、コミュニケーションコンセプトをどうするかのフェーズに議論が進みました。すると ...