広告マーケティングの専門メディア

           

米国広告マーケティング事情

真の女性像を描いたキャンペーン

6月14日、ホワイトハウス主催「The United States Of Women Summit」にて、経済・健康・教育などに関する6つの分野のGender Equality(男女平等)について、熱い議論が交わされた。それを受け、全米広告主協会(ANA)はこれまで社会に植え付けられた「旧態依然とした、女性の誤ったイメージを変えるキャンペーンを開始する」と発表した。

「メディアが伝える女性のイメージは正しくない」
ANA

ANAは6月16日付プレスリリースにて「『正しい女性像をメディアで伝える』という過去数十年にわたる努力にもかかわらず、女性に対する無意識の偏見が広告やメディアに未だに残っています。そこでANAが組織するAlliance For Family Entertainment (AFE)がキャンペーン「#SeeHer」を立ち上げ、それを変えていこうというものです」と発表。具体的な目標は、様々なメディアにおける正しい女性像の伝達をモニター測定し、女性参政権を得てから100周年の節目となる2020年までに、現在の数値を20%向上させること。AFEチェアマン、スティーブン・クイン氏は「メディアで見られる女性や女子の描かれ方は、親にとって非常に不満なのです」とマーケティング・デイリー誌(オンライン)に述べている。たとえば、50社以上のマーケティング担当者が出席した前述のサミットでは、科学・テクノロジー・エンジニアリング・医療の頭文字をとった「STEM」と呼ばれる分野で活躍する女性を紹介するメディアが少ないため「実際よりも男性が独占しているように見える」と政府も苦言を寄せているほど。ANAは今後、リサーチ会社ABXと連携し企業の広告や活動を「Gender Equality Measure(GEM)」という分析ツールを使って測定し、正しい女性像を描くクリエイティブをつくった企業を#SeeHerウエブサイトで紹介・奨励していく。

「ポジティブなつぶやきを」
Doveの#speakbeautifulキャンペーン

まず最初にANAおよび各メディアが好例として取り上げているのが、DoveとTwitterによるキャンペーン「#speakbeautiful」(1)だ。Doveリサーチによると、10人の女性のうち8人が日頃ソーシャルメディアで自分の体や美しさについてネガティブなコメントを見かけるという。Twitterでは昨年、女性の体や美についての否定的なツイートが500万件以上にのぼっている。そこでDoveは ...

あと64%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

米国広告マーケティング事情の記事一覧

米国広告マーケティング事情の記事一覧をみる

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する