生き残りをかけた取り組み報告
世界新聞・ニュース発行者協会(WANIFRA)主催の第68回世界ニュースメディア大会が6月12日から3日間、南米コロンビアのカルタヘナで開催された。同大会には世界各国のメディア幹部ら約700人が出席し、世界的に新聞を取り巻く環境が厳しくなる中、生き残りをかけた各社の取り組みが報告された。
大会で行われたさまざまなセッションの中の一つである「未来への転換」では、フランスの高級紙ルモンドの最高経営責任者のほか、カナダの仏語日刊紙ラプレスの社長兼発行人、グーグルの国際部門を担当する取締役らが報告。ラプレスは、平日の紙版を廃止し、タブレット端末向けの電子版に移行した。タブレット向けにした理由として、質の高いコンテンツを提供するのに画面サイズ等が最適であり、スマートフォンより買い替え周期が長く読者のつなぎ止めに有利といったことなどを挙げた。この判断は、読者の満足度を高め、広告単価の上昇にも結び付いたという。
グーグルは、ジャーナリスト活動を支援する「ニュースラボ」の取り組みなどを例に、メディアはグーグルと協力することで収益改善を図ることができるとプレゼンテーションした。ニュースラボは、これまで1万5000人以上のジャーナリストに対し …
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