オウンドメディアの秀逸事例
ここでは、メディアを運営し企画の考案も行っている藁品氏、岡田氏の両名が参考にしているという5つのメディアを紹介します。
宣伝担当者が知っておきたいクリエイティブの基本
マーケティング戦略シフトの舵を大きく切ったばかり。
ソニーマーケティング 代表取締役社長 河野 弘氏
成熟化した日本の市場では新規顧客開拓だけでなく、既存顧客との関係づくりも求められる。国内企業でいち早く、この視座に立ち、デジタルも活用したマーケティングを実践する3社のトップに、経営視点で考えるこれからのマーケティングの役割と期待を聞いた。
河野▶ 我々にとって一番の課題は、ロイヤルカスタマーをいかに増やすかです。そのためにはお客さまの気持ちをしっかりと理解しなければいけません。
また、マーケティングを単体で考えていては機能しない環境になっています。セールスやサービス、マーケティングは同じくらい重要です。コミュニケーション戦略全体をデザインし理解した上で戦略の中でマーケティングがどう全体を引っ張っていくかが大切だと考えています。
田中▶ ロボット開発が盛んになっている今、AIの浸透により仕事のあり方が変わったり、無くなる仕事もある、と言われていますが、未来を見据えた商品開発を行わなければ、5年後には無価値化する可能性すらある時代です。しかしながら、我々の扱うコンタクトレンズは、安全性試験なども含めると、開発に10年以上かかることもあります。社会の変化を予測してどう商品開発を進めるのか。マーケティングを行う上でクリエイティブ力や想像力をフルに働かせることが重要だと考えます。
吉田▶ フィットネス業界では、お客さまが施設に通って運動に取り組む人口を総人口で割った比率を「参加率」と呼びます。アメリカではこの参加率が15から18%あるのに対し、日本ではこのたったの3%にとどまり、しかも数値は20年間不変なんです。この数値だけを見ても、まだまだ柔軟性のある受け入れ体制が整っていないことを痛感します。当社では全国に134ある施設の地域性や市場のニーズに見合った新しい顧客の創造が必要だと考えています。
既存顧客を定着させる施策に方向を転換し、成果が。
ルネサンス 代表取締役 社長執行役員 吉田 正昭氏
5年後には無価値化する可能性のある時代に、必要な想像力。
メニコン 代表執行役社長 田中 英成氏
河野▶ 当社は今、コミュニケーション戦略の転換を行っているところです。これまではプロダクトやそれを支える技術中心のコミュニケーションを行ってきましたが、近年はお客さま中心で思考するカスタマーマーケティング部門を立ち上げました。商品の体験価値を訴求しながらお客さまとの関係を深めていく。結果として、お客さまの定着、ファン化を推し進めることがこの組織のミッションです。今後の日本市場の見通しを考えても、ソニーマーケティングにとって、ソニーファンの創造は非常に重要な取り組みです。
田中▶ 現在、当社の主軸となっている月々の定額制でコンタクトレンズをお使いいただける「メルスプラン」というサービスを思いついたのは1990年代後半のころは、いわゆるデフレスパイラルのまっ只中で ... …