熊本日日新聞、全社挙げ発行継続
熊本地震は、熊本県益城町で震度7の揺れを2度も記録する前例のない災害となった。4月14日から発生した震度1以上の揺れは1000回を優に超えた。震災発生直後から、地元の熊本日日新聞社は全社を挙げて紙面の発行継続に取り組んだ。4月16日午前1時25分ごろの地震で、同日付朝刊を印刷中の輪転機が自動停止した。輪転機の復旧が危ぶまれたため、西日本新聞社(福岡県)との災害援助協定に基づき委託印刷を申し入れたという。8ページの紙面データを西日本新聞に送信した後、自社の輪転機が一部復旧できたことで、午前4時過ぎから印刷を再開。通常よりも4時間以上遅れて印刷を完了し、新聞を配達した。
4月15、16の両日には、それぞれ2ページ建て1万部、4ページ建て2万部の号外を発行。安否や被害の状況、ライフラインに関する情報を盛り込み、避難所などで配布した。避難所では新聞、号外が食い入るように読まれていたという。
生活情報に高い評価 部横断で多面的検証へ
震災から3カ月が経った。熊本日日は震災直後から被害と生活の両情報の提供に力を注ぎ...
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