広告マーケティングの専門メディア

           

広告業界トピックス

コンテンツと商売-沖縄国際映画祭にて

志村一隆

浮島通りには個性的なお店が並ぶ

先日沖縄国際映画祭でテレビ局や新聞社の方々と話す機会があった。テーマは「どうしたら沖縄発コンテンツをアジアに広めることができるか?」。 議論の中で「市場が求めているコンテンツをこちらが作らなければならない」という発言が一番印象に残った。その方は、香港の映画祭に参加して、沖縄っぽいコンテンツをそのまま作っても、買い手が興味を示さない経験をして、市場ニーズの取り込みを痛感したそうだ。

この「市場価値」を考えるという話。一聴して「もっともだ!」と思った。とかく地方発の話は、独りよがりな名物を推してばかりで、つまらないことが多いからである。しかし、よく考えてみると、文化や伝統はもともと消費者を意識して作り上げられたものではない。そんなコンテンツに市場価値=商売が入り込んでくると、ロクなことがない。売れようと人の真似をして、特色がなくなってしまう。

例えば、観光客でいっぱいの国際通りのお店はどこもシーサーの置物とTシャツ、それに似たようなアクセサリばかり売っている。レストランもほとんどステーキ屋さんばかりだ。商売に徹するとこうなってしまうんだろう。

ところが、国際通りから1本入った浮島通りには面白いお店がたくさんあった。8年間一人でアフリカの生地でTシャツを作り続けているお店や ...

あと61%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

広告業界トピックス の記事一覧

OOHを用いたショールーミング
AbemaTVが好調なスタート-その強みとは
販売促進全体を見渡せる人材育成を
コンテンツと商売-沖縄国際映画祭にて(この記事です)
重要な情報源に「紙の新聞」
5月の注目ニュースは?広告界ニュースダイジェスト(2)
盛り上がるスタートアップ系イベント
5月の注目ニュースは?広告界ニュースダイジェスト(1)
「○○元年」で終わってしまう技術、技術マーケティングの「壁」とは
お花見は観光資源として活用できるか 誰もが楽しめるユニバーサルイベント
プロモーション業務は多様なツールの複合受注へと向かう
可視化した情報が実感しやすい場所でサイネージを活用
新聞ニュースダイジェスト 東日本大震災、被災地の今を伝える工夫
ますます膨らむNHK予算、初の7000億円超
3月注目のニュースは?広告界ニュースダイジェスト
FacebookやGoogleなども参入、MWC’16から見たVR市場の展望
ビジネスイベントのトレンドに攻めのサステナビリティが立候補
プロモーションへの期待は失せてしまったのか?

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する