大阪に拠点を置くヤンマーは、世界で初めて、ディーゼルエンジンの小型実用化に成功した業界のパイオニアだ。そんな同社が創業100年を契機に、グループの可能性を世界に発信するブランディング戦略を推し進めている。
ヤンマー ブランドコミュニケーション部 ブランドオペレーションズ部
コーポレートブランディンググループ課長 三木依子氏
BtoB、BtoCのどちらにも企業の強みを正しく分かりやすく伝達
ヤンマーの存在をお茶の間に知らせたのは、1959年から55年間も続いたテレビCM「ヤン坊マー坊天気予報」。可愛い双子のキャラクターが登場するこのシリーズは、農業や建設業、漁業従事者だけなく世代を超えて親しまれてきた“懐かしいCM”の1つに挙げられる。
そんな同社が2012年の創業100年を契機に、「新たなミッションステートメントを定義」。そして2014年にはついに、「ヤン坊マー坊天気予報」が惜しまれながら放映を終了する。その背景には、高い環境性能を有する船舶用のディーゼルエンジンなどで世界的なシェアとテクノロジーを保有しているにもかかわらず、それが国内外において十分に伝わっていなかった、という焦燥感があったという。ヤンマーのブランドコミュニケーション部に所属する三木依子氏は、「ヤンマーが新しい100年に向かって歩みを進めるには、まず世界中のヤンマーグループの社員が統一されたベクトルを持ち …
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