2013年7月のサービスローンチから3年弱。急増するCtoC(個人間取引)サービス企業のなかでも頭角を現しているメルカリのマーケティングチームの強さとは。
メルカリ プロモーショングループ マーケティングマネージャー 榎阪 健氏
急増するCtoCサービス
ここ数年で続々と新たなプレイヤーが参入しているCtoC市場。これまで個人間での商品取引と言えば、ヤフージャパンが運営するネットオークション「ヤフオク!」が主流であったが、スマートフォンで商品を撮影して簡単に出品、売買ができる手軽さから、近年「フリマアプリ」の利用者が急増している。
なかでも「メルカリ」は急速にユーザーを増やしており、ダウンロード数は国内2600万(4月現在)、アメリカでは800万を突破し、フリマアプリとしては国内最大の規模を誇るまでになった。1日の出品数は数十万品、流通額は月間100億円を超えるという。
ローンチ時、すでに他のフリマアプリが先行でサービスを提供している状況であったにもかかわらず、わずか3年弱でここまで規模を広げることに成功したメルカリ。その裏には、「プロモーションの貢献」があったと同社の榎阪健氏は言う。
榎阪氏は、2014年7月にメルカリに入社。前職の楽天で国内のグループ全体およびグローバルのマーケティングを担当していた知見を生かし、現在はプロモーショングループでマーケティングマネージャーを務め、ソーシャル・ネットワーク広告やリスティング広告を使ったオンラインでのユーザー獲得、テレビCMやメディアイベントなどのオフラインのコミュニケーションまで、オンライン・オフライン双方のマーケティング全般を管轄している。「メルカリはこれまで、プロモーションをドライバーとしてユーザーを獲得してきました。サービス開始10カ月後から継続的に続けているテレビCMをはじめとするマスメディアの活用によって、コアユーザーである若い女性たちだけでなく、男性、主婦層など、セグメントはかなり多様化しています。それに比例して商品点数、カテゴリーも増えていき、私たちでも『こんな商品まで!』と思うような驚きの商材まで取引されるように。そうした驚きや面白さの体験が ...