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米国広告マーケティング事情

アメリカの10代がハマるアプリとは?米国マーケティングの最前線

松本泰輔

10代のアメリカ人の7割以上がスマートフォンを所有する時代。彼らはその日の気分で、複数のアプリを併用するのが日課となっている。今回は、昨年から特に10代の女性を中心に人気を得ているアプリを紹介する。

(1)「Wishbone」
「どっちが好き?」という二択のカードの好きなほうへ投票し、どちらが多いかを見るというシンプルなアプリ。Instagramのように否定的なコメントや「いいね!」の少なさを気に病むこともなく、ただ「選ぶ」ことに没頭できるのが人気の秘密のようだ。

「Wishbone」
究極の二択問題をポスト

Pew Research Center社が昨年4月に行った調査によると、13~17歳の88%が何らかのモバイルデバイスにアクセスし、73%がスマートフォンを所有しているという。ニューヨークタイムズ紙が今年1月に行ったインタビューにおいても、ある10代の女子は「スマートフォンを触ってないのはシャワー浴びている時だけ」と答えるほど。

昨年春にローンチされたソーシャルネットワーキングアプリ「Wishbone」(1)は10代の女の子にとって今最もホットなアプリ。一日2回、朝夕にWishboneから二択の質問が書かれたカードが配られる。例えば好きな歌手について「テイラー・スウィフトとレディー・ガガ、どっちが好き?」や、休日の過ごし方について「『山で静かに過ごす』または『海でウォータースポーツをする』あなたはどっち?」など。受け取ったユーザーが自分の回答の写真をタップすると、即座に投票結果が「テイラー派○% VS ガガ派○%」のように表示される。投票結果についてコメントを入れたり、シェアするだけでなく、自分で二択の質問をポストすることもできる。こういったシンプルなつくりが10代の女の子を中心に受け、リリース後わずか4カ月でユーザー数300万人を超えるヒットアプリに成長した。

Wishboneを開発・投資している、Science社のマイク・ジョーンズ氏は、現代の10代について「彼らはテレビを見ないし、毎日退屈している。他愛のないアプリを複数使って遊んでおり、もっといろんなアプリを欲しがっている」と述べ、Wishboneの開発経緯をBusinessinsider.comに語っている。

Wishboneの最大の魅力は「いいね!」やコメントを入れる必要がなく、ポスト主もプレッシャーなしに気軽に楽しめること。10代に一番人気のアプリ・Instagramでは、「いいね!」の数や否定的なコメントを恐れるあまり、心から楽しめない子どもも少なくないという。またポストが無視されないよう、ベストの写真が撮れるまで何度も撮影したり、「いいね!」の少ないポストは即削除するなど、神経をすり減らすことも多い。また最悪の場合はからかわれ ...

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