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ポルシェ ジャパンのマーケターが語る「お客さまと接する瞬間をブランディングする」

ポルシェ ジャパン マーケティング部シニアアソシエイト 志水 弘樹

「前例通り」が通用しないのが、変化の激しい今の時代。特に消費者のお気に入りメディアがスマホへシフトするなど、メディア接触が大きく変化する中で、マーケターは常にチャレンジが求められる厳しい仕事になっています。そんな環境にポジティブに向きあい、挑戦を続けている新時代のマーケターの方たちに、現在の課題、そして未来構想を伺います。

2015年は全世界での販売台数が過去最高の20万台を超えたポルシェ。国内においてもSUVやセダンタイプなどのラインナップが拡充し、販売台数が伸び続けている。販売数が増える中で、いかにしてラグジュアリーなブランドとしてのポジションを維持し続けようとしているのか。また、そこでのスマホ活用の可能性とは。

「お客さまと接する“瞬間”をブランディングする」

これまでポルシェは幸いなことに、ブランド力で売れていく環境にあり、「需要マイナス1台」と形容されるような、希少性のコントロールにより強いブランド力を築いてきました。

しかし、ここ5年ほどでポルシェと聞いてイメージされるスポーツカー以外にもラインナップが拡充。それに伴い国内での販売台数が急激に拡大しました。販売台数と希少性はトレードオフの関係にあります。加えて、マカンのようなSUVモデルも登場し、販売のためにはお客さまの層も広げていかなければならないのですが、ラグジュアリーなブランドとしてのポジションも引き続き維持していくことが求められる。相反する課題を同時に解決しなければならない、難しい局面にあると感じています。

ラグジュアリーなブランドとは、「知る人ぞ知る」では成立しません。誰もが知っているけれど、オーナーになれる人はごく一部というギャップがあるからこそ、憧れが醸成され、強いブランドができあがると考えています。単にブランドの露出場所を絞り込めばよいわけではありません。

そこで近年は、商業施設でイベントを開催するなど、日常の中でポルシェと触れてもらえる接点づくりに力を入れてきました。接点のひとつとしてデジタル、特にスマホの活用も重視しています。デジタルでのコミュニケーションはポルシェのファンの方たちの熱量が可視化されるので、波及効果が大きいと感じています。

コミュニケーション・ターゲットが拡大する中で、課題になるのがポルシェ=スポーツカーというイメージ。そもそもスポーツ性と日常における実用性、デザイン性と機能性など相反する特性を調和させたところにポルシェの価値がありますが、クルマに興味・関心のない方々にその情報をお伝えするのは難しいことです。

そこでコンテンツづくりにおいては国内のメディアと組み、より広い層から興味をもってもらえるようなコンテンツづくりに力を入れています。かつては本国で制作した広告をアダプテーションして使用するケースが多かったことに比べると、方針は大きく変わりました。

antenna*では女性セレブを起用したイベントの模様を動画コンテンツとして配信したり、2月11日のバレンタインデー前の祝日には、Webメディア「cafeglobe」とのタイアップコンテンツの配信も行いました。antenna*を選んだのは、女性との親和性が高く、またデジタルの中でも、SNSなど能動的に接するものより、受動的に情報に触れるantenna *のような場の方が、男性的イメージの強いポルシェがより幅広い層とコミュニケーションをとる上で、適していると考えたためです。

この施策では、あえてブランド関与度の高くない女性をコミュニケーション・ターゲットに据えましたが、すぐに成果につながるわけではない、長期的な活動の効果をどう見ていくか。今後もブランディングにおける課題として取り組んでいきたいと考えています。

デジタルで重視するのは、受け手にとっての心地良さ。適切なタイミングで、適切なコンテンツを、適切なメディアを介してお客さまに届ける。その体験を魅力的なものにすることで、ポルシェと接する“瞬間”をブランディングしていきたいと考えています。

ポルシェ ジャパン マーケティング部シニアアソシエイト
志水 弘樹(しみず・ひろき)氏

SP 制作会社、外資系広告会社を経て、2014年6月にポルシェ ジャパン入社。広告・宣伝、デジタルマーケティング、カタログ作成、イベント企画、リサーチと、新規のお客さま向けのマーケティング活動に幅広く携わる。

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