VRに力を入れるFacebook
先日、バルセロナで開催されたMWC(Mobile World Congress)というモバイル業界のイベントに行ってきた。通信キャリアやインフラ事業者がメインの展示会であったが、最近はアプリやFacebookといった、いわゆるIT企業もたくさん出展する。今年の話題は2020年に導入予定の5Gなどであったが、私がCESで注目したVRもかなりの話題になっていた。
というのも、MWC前日サムスンのプレスイベントで、入場者全員にサムスンのVR視聴機器「GEAR VR」を配り、何百人が一斉にVR動画を楽しんだ。さらにその後、ザッカーバーグCEOが登場し、VRの未来について熱く語っていたからだ。
ご承知のとおり、同社はOculusというVR企業を買収している。Facebookは動画に力をいれているが、その一部はVRになっていくだろう。ザッカーバーグCEOによれば、現在Facebook上で毎日100万回以上VR動画が再生されているという。
そんなVRを軸に、今回のMWCを覗いてみると、大企業からベンチャー企業まで裾野が大きく広がっている。取材した中からいくつか紹介したい。
VRゲームのポイントはソーシャル性
The Campfire Union社のCIO、Lesley Klassen氏
まず、VRゲーム制作会社であるカナダのCampfire Union社。同社が手掛けるゲームはソーシャル機能があることが、特徴である。つまり、VR視聴機器をつけてゲームをすると、そこにオンライン上で対戦する相手の姿が映ったり、結果を世界中のプレイヤーと競ったりできる。同社のCEOは、これからVRゲームが流行るポイントのひとつに「ソーシャル」を挙げていた。
Homido社の簡易型VRメガネ
次に、VRの視聴機器を開発するフランスのベンチャー企業のHomido社。彼らは69ドルで …