『イカゲーム2』に『ブリジャートン家3』 Netflix人気ドラマとコラボする米企業
『イカゲーム』『ブリジャートン家』などのヒット作品で知られる配信サービス・Netflixは、視聴者数拡大だけでなく番組体験ができる施設をオープンするなど視聴者と深く結びついている。そんな絶大な人気にあやかろうと広告やコラボ商品開発など提携する米企業が増えている。
米国広告マーケティング事情
(1) ヘンケル「Persil ProCleran」
アメリカ市場導入から1年未満の同商品は、スーパーボウル初出稿で認知度アップを狙った。
アメリカンフットボールリーグ・NFLの優勝決定戦である「NFLスーパーボウル」。2月7日に開催された今大会は、50回目の記念大会となった。特に今年は「ニューカマー」と呼ばれる初出稿企業が2000年以降では最高の13社になり、広告界の注目が集まった。中継番組のCM放映料は年々値上がりし続け、今年は30秒平均単価が前年比6.7%増の480万ドル(5億7600万円)。放映したCBSには一夜で3億7700万ドル(452.4億円)が転がり込んだ。一秒あたりのコストが16万ドル(1920万円)という「広告業界のスーパーボウル」デビューを果たしたブランドの戦略はいかに。
スーパーボウルへのCM出稿理由として最も多いのが「新商品のアウェアネス向上」である。未知のブランドやサービスが、スーパーボウルを機に成功を収めた例は過去にもあった。例えば2005年には、それまで無名だった「GoDaddy.com」がスーパーボウルへ初出稿し、約1年でドメインサービスにおいてシェアトップへ踊り出た。
ドイツ・ヘンケル社のクリーニング商品「Persil ProClean」は欧州では有名だが、アメリカでは昨春に発売されたばかりの無名商品。同社副社長アンドレアス・ハートレブは「スーパーボウルCMは高額だが、一度に一億人以上の消費者に見てもらえる無二の機会」とアドエイジ誌に述べている。15秒ティザーCM「The Professional」では一人の男性がセキュリティチェックを通り、秘密の研究室に入るシーンで始まる。そしてその男は …