外部での行動も把握しユーザーを立体的に理解
企業のデジタルシフトの中核を担うのが、データドリブンなマーケティングへの移行だ。2013年6月に設立されたインティメート・マージャーはデータ活用のマーケティングを支援し、同社のDMP導入企業は420社を超えるなど、順調に事業を拡大してきた。
インティメート・マージャーは、世界最大級の統計アルゴリズム コンテストにて世界3位の実績を持つ簗島亮次氏を中心に起業された会社。分析技術に加え、多様なメディアやデータプロバイダとの提携によって蓄積した、約4億のオーディエンスデータを武器にサービスを提供する。
「起業当時はアンケートデータとクッキーを紐づけた分析に注力。それまでのWebマーケティングでは実現しえなかった細かい粒度でのユーザー分析が支持された」と簗島氏。その後は、Webサイトのアクセス解析と同社が持つオーディエンスデータを掛け合わせることで、より立体的にユーザーを理解したいというマーケターのニーズが増加。自社サイトを訪れたユーザーが外部でどのような行動をしているのかを把握し、より適切な施策を打ちたいと考える企業を支援してきた。
また最近、増えているのが新規ユーザー獲得を目的にデータを活用できないか、という相談だ。その理由について簗島氏は「リターゲティング、リスティングなど顕在化した需要を効率的に刈り取る広告施策に限界を感じる企業が増えているからではないか」と話す。「bot(ボット)」を使い、インプレッションやクリックを不正に稼ぐ広告詐欺(アドフラウド)も問題化しており、不正を排除するためにもデータ活用に期待が集まっているようだ。
さらに同社の事業はオンラインにとどまらずに広がっている。DM、ポスティング、テレビCMなどオフラインのプロモーション活動の精度向上のためのデータ活用も力を入れる領域だ。「消費者の嗜好性は細分化し …