バイヤーは、メーカー提案に
「商品カテゴリーの活性化」を期待
一時、プロモーションと言えば、「ネット軸の話題拡散策」が業界を席巻していたが、最近は、むしろ、営業部門の販促管轄が強まっている。それも、限りなく営業現場に近づいているようだ。
今日の営業現場では、昔のように商品の納入で仕事が終わることはない。営業前戦には、確実なセルアウト(前捌け)施策が求められている。
そしてその背景には、小売企業バイヤーが、セルアウト施策を、メーカーの営業員に期待せざるを得ない理由がある。商品仕入れの決定者であり、メーカーの営業員の折衝相手であるバイヤーは、導入商品の売り上げで評価される。もちろん、商品品質も取引決定の重要要因であるが、これをスムースに商圏内に浸透させる施策力の見極めが、バイヤーの成績に大きく影響する。
商品の選別と同時、販促施策の優劣がバイヤーの成績決定要因になっている。しかも、バイヤーの担当商品数は、顧客嗜好の多様化から増加傾向にある。とてもこれらの担当商品について十分な対応はできない。
他方、メーカーの営業員は、個々の商品や、その商品が属する商品カテゴリーの動向には詳しい。過去から現在に至るその商品カテゴリーでのマーケティング活動の全体をつぶさに見てきている。メーカーは、その製品カテゴリーについては、購買行動だけでなく、消費の場面、さらには廃棄に至るまでを長年にわたり調べつくしている。
となれば、バイヤーの側は、売り場を構成する個々の製品カテゴリーの活性化に関しては ...
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