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広告ビジネスを変える!? ベンチャー企業の挑戦

ビッグデータ解析で、ECの不正を検知

かっこ

かっこ社内の様子。社員が集まると、不正検知以外の新しい事業開発のアイデアが次々と生まれ、議論が盛り上がることも多いという。

不正ユーザーの行動をモデル化

2014年の日本国内のEC市場(BtoC)の規模は前年比14.6%増の12兆7970億円で、EC化率は2013年の3.85%から2014年は4.37%に上昇。そのパーセンテージは成長を続けている(経済産業省「平成26年度電子商取引に関する市場調査」より)。

EC市場の拡大に伴い、問題化しているのが詐欺や不払いを行う不正ユーザーの増加だ。不正対策は、これまでも金融・クレジット業界などで行われてきたが、小規模な事業主も多いEC市場では、リスクに対応した投資を行うのは難しい状況があった。

こうした問題に着眼し、ASP型で月額数万円の価格設定で導入できる不正検知システム(「O-PLUX」)を提供するのが、かっこだ。「O-PLUX」は導入企業から受け取ったEC注文データを自動審査し、独自のルールに沿って、不正ユーザーを検出し、取引可否の判断結果をフィードバックするというソリューション。大量のデータを一度に解析できる技術、加えて不正対策のコンサルティングから始まった知見を生かし、不正ユーザーの行動モデルをパターン化して蓄積している点に強みがある。

かっこの創業は2011年。代表取締役社長の岩井裕之氏は、組織人として15年企業に勤めた後、もともと夢に抱いていた起業を決意する。しかし現在の事業モデルは当初、考えていたものとは違うという。

「一人ではなくチームで働きたいと考えていたので、まずは起業の同志を集めた。しかし現在のかっこの事業は、そこで出たアイデアとは違うもの。オンライン決済関連会社で不正対策を担当していたことから、創業当初よりコンサルティングの相談を受けるようになった。まずは売上を立てる必要があったので、得意分野で役に立てるなら、と引き受けている内に、それが現在の事業に発展していった」と話す。

複数の会社のコンサルティングをする中で不正ユーザーの行動には、いくつかのパターンがあることが見えてきた。行動を体系化できるのなら、不正検知を汎用性のあるパッケージ型のシステムとして提供することができるのではないか。そんな気付きから、「O-PLUX」の開発は始まった。「当時、日本には金融機関向けの高価なシステムしかなく、EC事業者が手軽に手を出せるような製品はなかった」と岩井氏は振り返る。

小規模事業主が多いECならではの市場性

その後、EC事業者にヒアリングをして、ニーズがあることを確信。リリース前から、ファーストユーザーも決まっていた。「開発途中で、会社の口座残高が3万円になったり …

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