サムスンのVR機器「GEAR VR」の展示。「CES2016」にて。
盛り上がっていたドローン展示に
日本企業はいなかった
毎年1月米国で開催される家電見本市「CES 2016」に参加した。今年は、かなり面白かった。サムスンなど大手家電メーカーが、VR機器(Virtual Reality)やHDR(High Dynamic Range)の薄型4Kテレビを展示する一方で、アジアの名も知らぬメーカーが大量にドローンを出品していた。
その光景に、2009年のCESを思い出した。当時は、家電メーカーが3Dテレビを出品しているそばで、アジアの中小メーカーがタブレットや電子書籍リーダーを大量に出品していたのだ。その年、メディアにあふれるニュースは3Dテレビ一色であったが、実際はそんなことはなく、展示会場では現在に至るデジタルスクリーンの隆盛が予言されていた。
ドローンを展示する企業に日本企業が名がなかったのも、2009年と同様だ。あのとき、大量に展示されているデジタル機器をみて日本では味わえない衝撃を覚えたが、今回もドローンの展示をみて、衝撃とともに、なんだかその先の未来に日本企業がいないことに寂しさを覚えた。
ドローンの活用は、アマゾンが狙っている無人配達以外に、軍事目的から対戦型ゲーム用まで幅広い。「CES 2016」ではEHANG社が一人乗りドローンを展示していた。「本当に乗れるのか?」と一瞬思ってしまうが、5年後、10年後には実際に飛行してしまうのだろう。ほかにも、韓国BYROBOT社の小型ドローンは、編隊を組んで対戦ゲームができる。こうした面白い領域に日本企業が参加していないのは本当に寂しい。
VR(Virtual Reality)あれこれ
このほかにVRも面白かった。VRは性能や価格といった …