11月27日、「最前線!オンライン動画研究会セミナー」が開催された。このセミナーはオプト協力のもと、企業のマーケティング担当者が集まり、動画の活用の在り方を議論する場「オンライン動画活用を考える企業研究会」の全2回の議論を踏まえて実施されたもの。当日の様子をレポートする。
オプト 執行役員の中野宜幸氏がモデレーターを務めたパネルディスカッション。日本コカ・コーラ マーケティング本部 コカ・コーラTMグループ マネージャーの大澤央人氏、カルビー マーケティング本部 ストラテジックブランディング部 部長の山村眞氏が登壇。
宣伝会議はオプトの協力を得て、本誌でも注目が高い「オンライン動画活用を考える企業研究会」を9月から2回に渡り開催。メーカー、小売り、サービスと多岐に渡る業種のマーケティング担当者が最新の動画活用事例を持ち寄り、現状抱えている課題を共有。まだ知見の少ない動画活用について、互いの知見を披露、議論する場を通じて、課題解決の方向性も見えてきた。今回のセミナーは、その成果を発表することを目的に開催された。
第1部は、研究会にもゲストとして参加した佐藤達郎氏が登壇した。佐藤氏は「消費者のメディア接触行動の変化に伴い、オンライン動画の活用に注目せざるを得ない環境と言える。しかしながら、これまでと異なる制作のノウハウやパートナー選びが求められるため、どんなクリエイターと組むかが非常に重要になっている」と話した。
第2部には、全2回の研究会に参加しているオプト オンラインビデオアドソリューション部の松田清部長が登壇。いち早く2013年にオンライン動画専門の部署を立ち上げ、ノウハウを積んできた松田氏から、最新動向などが話された。研究会の中ではネットで拡散することを目的にした動画から、ブランディング目的、商品購入の最後の一押しになるようなプロモーション目的のものなど多様な事例が出てきたが、松田氏は「消費者の態度変容のプロセスのどのステージで活用するものなのか、目的を明確にすることが大事」と説明。具体的に、そのステージ別の効果的な活用法を整理して、解説した。
第3部のパネルディスカッションはオプト 執行役員の中野宜幸氏のモデレートのもと、研究会参加企業を代表して日本コカ・コーラ 大澤央人氏、カルビー 山村眞氏が登壇。テレビCMと異なり、消費者が能動的に動くオンライン環境での動画は、企業が伝えたいメッセージを一方的に伝えるクリエイティブでは響かない。企業が伝えたいメッセージ、消費者が見たいクリエイティブのバランスをどうとっているのか? 第一線で活躍するマーケティング担当者が、現時点の経験値に基づく知見を披露した。終了後、参加者からは「オンライン動画に挑戦したいが効果を明確に示せず、なかなか理解を得られていなかった。セミナーを聞き、動画の重要性を社内で理解してもらうためのヒントが得られた」といった声が聞かれた。
オプト オンラインビデオアドソリューション部 部長の松田清氏。
コミュニケーション・ラボ代表、多摩美術大学教授の佐藤達郎氏。
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