コロナ入社世代の5年目 先を見据えたトレンドを掴む力で基幹ブランドのヒットをつくる
次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する本連載。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのだろうか。今回は青山商事 マーケティング部で活躍する宮下奈旺さんに話を聞いた。
R30のホープたち
次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する本連載。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのか。今回は、江崎グリコのマーケティング本部 チョコレートマーケティング部で活躍する竹内彩恵子さんに話を聞いた。
江崎グリコ マーケティング本部 チョコレートマーケティング部 竹内 彩恵子さん(たけうち・さえこ) 29歳
長野県出身。明治大学経営学部卒業。2009年江崎グリコに入社。入社以来ポッキーを担当し、7年目になる。趣味はお酒とグルメのため、不摂生の帳尻合わせに休日は加圧トレーニングに勤しむ。
江崎グリコのマーケティング本部で、チョコレートマーケティング部に所属する竹内彩恵子さん。メーカーでモノづくりをしてみたいという思いから同社に入社した竹内さんは、入社後6年間、「ポッキー」を担当してきた。ポッキーは、2015年に50年目を迎えた同社の看板商品ともいえるブランドだ。
竹内さんが担当するのは、ポッキーのなかでも、赤いパッケージの定番商品ではなく、「つぶつぶいちごポッキー」「アーモンドクラッシュポッキー」などのサブブランドと言われるもの。「赤箱のポッキーでは取りきれないお客さまを獲得することがミッションの一つ」だと竹内さんは話す。
同社のマーケティング部には、商品開発の総合プロデューサーであることが求められており、竹内さんも商品の開発から店頭に並ぶまで、すべての工程に携わっている。その工程には、味をはじめとする中身はもちろん、パッケージのデザインやコミュニケーションなどもあり、商品全体をマネジメントする、いわば司令塔のような役割を担っている。
「連携する各部門にいるのは、その道のプロたち。素人目線でいくらでも注文することはできますが、たとえばパッケージにはパッケージの常識があり、話がかみ合わないこともあります。ただそこで『そうですよね、できませんよね』と言ってしまえば、当初イメージしていたものができなくなってしまう。そのため、目的やアウトプットのイメージをできるだけクリアにし、それを実現するための手段を相談するようにしています」と話す。
キャンペーンを考える際のポイントとして「自分が一消費者として、どこまでテンションが上がるか」を重視していると話す竹内さん。もう一つ、意識していることについて次のように話す。「思わず人に伝えたくなってしまうような仕掛けを用意しておくこと。10~20代なら、SNSにアップすることだったり、主婦ならママ友間での会話で話題に挙がることだったり。ポッキーはたかだか150円程度のお菓子ですが、これだけ商品があふれている時代において、味はもちろんのこと、それ以上のものを提供しなければ、選んでもらえません。美味しいの一歩先にある、その人をちょっとでも楽しくできるような要素を入れられればと常に考えています」。
その言葉を具現化しているのが、毎年話題になる11月11日のキャンペーン「ポッキー&プリッツの日」だ。近年はSNSの後押しもあって、一企業が仕掛けるキャンペーンでありながら、社会的な行事と言えるものになっている。
「その日は毎年、店頭で商品がなくなってしまうくらい売れるんです。実際に …