データドリブンマーケティングを志向する流れはますます顕著になっている。その中で日々、進化するテクノロジーに振り回されずにデータドリブンマーケティングを実行するにはどうしたらいいか?DMP専業大手でデータマーケティングカンパニーのインティメート・マージャーが10月に行ったセミナーをレポートする。
セミナー後半では簗島氏の他、資生堂ジャパン デジタル事業部 企画室長 徳丸 健太郎氏、ウエディングパーク 経営本部 広報 瀬川由絵氏が参加をして「データ×ブランド×動画の可能性」をテーマにパネルディスカッションを行った。
マーケティングを進化させるこれからのデータ活用
インティメート・マージャーは、主にナショナルクライアントや大規模ポータルサイトのDMP構築やデータ活用の支援、データ解析、データ利用チャネルへの連携事業を行い、大手金融機関や消費財メーカーを中心に同社のDMP及びマーケティングソリューションの導入企業は270社超。約4億のオーディエンスデータを有するDMP専業大手企業として注目されている。
データの活用により、企業のマーケティングを進化させる取り組みをしてきたインティメート・マージャーが10月、宣伝会議本社にてセミナーを行った。とかく短期的な成果が求められがちなデジタルの世界においても、ナショナルクライアントが注目するのは長期的な視座で見た「ブランディング」効果であり、その中ではオンライン動画の活用にも期待が寄せられている。こうしたニーズを受け、セミナーでは「デジタル×ブランド×動画」をテーマに、マーケティング活動の本髄でいかにしてデータを活用できるか、小手先ではないデータ活用のあり方を、同社・代表取締役社長の簗島 亮次 氏らが登壇して解説した。簗島氏は「現状、DMPはネット広告などとの接続がメインになっているが、当社ではDMPとダイレクトメールなどリアルな場でのプロモーションを連結させた事例なども出てきている。オンライン、オフラインを統合した顧客データの分析が重要であると同時に、そのデータを活用したプロモーションもオンラインに限定されない活用可能性がある」と説明した。
その後、資生堂ジャパンの徳丸 健太郎氏、ウエディングパークの瀬川由絵氏が登壇して、簗島氏を交えたパネルディスカッションも行われた。資生堂ジャパンは、もともと店舗をはじめオフラインのチャネルに強みを持つ企業でありながら、近年は「ワタシプラス」に代表されるデジタル施策を強化している。その施策をけん引するのが徳丸氏だ。一方で瀬川氏のウエディングパークはオンラインで完結するビジネスモデルだが近年、競合他社との差別化、あるいは若年層に結婚式自体の魅力を伝える必要が出てきたため、企業ブランディングにも力を入れている。広報としてブランディング施策を担当するのが瀬川氏だ。互いに異なる立場からデジタル、そしてブランディングに取り組む2社の対話から、オンラインとオフラインを統合したマーケティング施策の重要性、加えてその統合を実現するうえでは、データドリブンの企業風土の醸成が重要になるという方向性が見えてきた。徳丸氏は「データを分析していくと、これまで以上にお客さまを深く理解することができる。常にお客さまを知りたいという探求心を持っているのがマーケター。ブランド担当など、社内でもより多くの人にデータに触れてもらいたいし、その有用性を理解してもらって、データドリブンな企業風土をつくっていくことが必要」と話した。
これを受けて簗島氏も「専門部門以外の人にもデータを活用してもらえるようなテクノロジーの進化が必要だし、インティメート・マージャーもより使いやすいソリューション開発にこれからも力を入れていきたい」と今後の展望を語った。
登壇したインティメート・マージャー、代表取締役社長の簗島 亮次氏。
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