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広告ビジネスを変える!? ベンチャー企業の挑戦

パーソナル人工知能がマーケティングを変える

カラフル・ボード 代表取締役CEO 渡辺祐樹

2015年6月に現在のオフィスに移転。事業拡大に伴い、スタッフの採用も続いている。

自らが生み出したモノ・サービスで社会に影響を与えたい

スマートフォンやタブレット端末の中に自分専用のスタイリストがいて、好みに合わせたコーディネートを提案してくれる─人工知能を用いたアプリ「SENSY(センシー)」のリリースで注目を集めているのがカラフル・ボードだ。この分野で起業した理由について、同社CEOの渡辺祐樹氏に聞いた。

「起業を目指したのは大学4年生のころ。大学で人工知能の研究をしていて、将来は研究者か科学者になりたいと思っていました。ただ基礎研究の場合、その内容を製品・サービスなどの形に具体化させるのは自分ではないため、物足りなさを感じていました。そこで、『人工知能を使った新しいものを生み出し、それを具体化して社会に役立てるところまで手掛けたい』と考え、ビジネスの世界に進むことにしました」と話す。

大学卒業後、渡辺氏は“アントレプレナー制度”という、起業家や経営者を目指す学生向けのプログラムがある企業に入社し、在籍中の3年間で起業のための基礎を学んだ。その後、コンサルティングファームに転職し、アパレル業界のプロジェクトを担当したことで、人工知能を活用すべき分野はここだ、と感じたのだという。「アパレル業界は生産管理、在庫調整など、非効率なことが多く残ったままでした。それらを、人工知能で解決できないかと考えたのです」と話す。

一人ひとりの人工知能がアパレル業界の効率を改善

アパレルは消費者の好みによって売上が大きく左右される、「ある意味、感覚的なビジネスとも言える」と渡辺氏。それゆえに何が売れるのかを探り、その商品を欲しがっている人を見つけ、情報を届けるといった一連の活動が難しいのだという。

「起業後、最初の事業であるアパレルのデザインコンテストも、『人工知能を使って消費者が求めているデザインを選択』がコンセプトでした。デザインアイデアを広く募集して、そのデザインの中から消費者が求めているものを抽出して商品化。こうすれば、何が欲しいかを確認したうえで、リスクなく必要な分だけ商品を供給できます。つまり、生産管理部分の改善です」と話す。同時に、コンテストを行うことで、人工知能の精度をより高めていった。

そうしてデータを積み重ねていくことで、2014年11月にファッション人工知能アプリ「SENSY」を立ち上げた。「SENSYは、アパレル業界のもう一つの非効率な部分、事前リサーチをはじめとしたマーケティング課題を解決できます。ユーザーが、提示されるアイテムが好きかどうかを選んでいくのですが、それを繰り返すことで、好みを理解していきます。ユーザー一人ひとりの情報が蓄積された状態の人工知能を分析すれば、次にどのようなアイテムが流行しそうなのかをつかむことができるというわけです」。

“システムが商品をお勧めする”と聞いてまず思い浮かぶのが …

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