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米国広告マーケティング事情

8300億円市場!アメリカのハロウィン商戦

松本泰輔

National Retail Federation(全米小売業協会)の調査によると、1億5800万人のアメリカ人がハロウィンに参加すると言われている。また飾り付けやコスチューム、キャンディなどへの世帯ごとの平均支出は75ドル(約9000円)で、総支出は69億ドル(約8280億円)にのぼる。まずハロウィン・セールで勢いをつけ、続いて11月感謝祭後のブラック・フライデー・セール、クリスマスやハヌカ(ユダヤ教徒の休日)などの年末商戦へとつなげたい、各企業の戦略をまとめた。

バーガーキング
ハロウィン・ワッパー

(1)バーガーキング 「ハロウィン・ワッパー」 
Twitterで公開したティザームービーもテレビCMも、暗闇から浮かぶ真っ黒なバーガーを演出し、ハロウィンの大事な要素である「恐怖」「お化け」「闇」を表現した。

9月27日、バーガーキングはTwitterで「Something wicked is coming(何か邪悪なモノがやって来る)」と告知した。ツイートに貼り付けられた12秒の映像を見ると、通常のワッパーが星空の暗闇に包まれ、雷が鳴り響くなか、バンズが真っ黒に変身する様が映しだされる。ハロウィンのメインテーマである「お化け」「恐怖」「闇」に通じる黒いバーガー「HALLOWEEN WHOPPER(ハロウィン・ワッパー)(1)」を1カ月間限定で発売するという予告。これは昨秋、日本で限定販売された「漆黒のプレミアムバーガー『黒バーガー』」のUSA版で、日本の「竹炭バンズ」の代わりに、ステーキソース「A1ソース」のスモーキー・フレーバーソースをパンに含ませて焼いたもの。バーガーキングCMOのエリック・ハーシュホーン氏は「A1と共同で開発した、これまでにないオリジナル・バンズ。日本風に見えるが、アメリカ人好みの味」とプレスリリースで述べた。テレビCMは「今年のハロウィンは“ダーク”になっていく…ダークでおいしいバーガー、A1ソースが決め手のハロウィン・ワッパーをお試しあれ」と訴求。暗闇から真っ黒いバーガーが現れ、倒れた「A1」のボトルから血を連想させるようなソースがしたたり落ちる演出をした。「黒いバンズ? 食べられるの?」「気持ち悪い」など、Twitter上の意見は当初は否定的なものが多かったが、実際に食べた人が増えるごとにFacebookなどでは「案外いける」「マジうまい」「今度食べてみたい」などポジティブな感想が増えていた。ハロウィン最終日までに、果たして何個の黒バーガーが売れたのか。

ダンキン・ドーナツ
パンプキン・メニュー

(2)ダンキン・ドーナツ 「ハロウィンメニュー」 
Vineで公開した、ジャック・オ・ランタンの中からアイスコーヒーが出てくるビデオが人気の的に。200万人のフォロワーを持つVinerのメーガン・マッカーシーの投稿も話題になった。
動画URL:https://vine.co/tags/DDPumpkin

ダンキン・ドーナツは8月 …

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