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ライオン 中村大亮「お客さまの日常の中に新しい接点をつくりたい」

ライオン 宣伝部 デジタルコミュニケーション推進室 中村大亮

「前例通り」が通用しないのが、変化の激しい今の時代。特に消費者のお気に入りメディアがスマホへシフトするなど、メディア接触が大きく変化する中で、マーケターは常にチャレンジが求められる厳しい仕事になっています。そんな環境にポジティブに向きあい、挑戦を続けている新時代のマーケターの方たちに、現在の課題、そして未来構想を伺います。

2014年10月、生活情報メディア「Lidea(リディア)」を立ち上げたライオン。企業視点ではなく、お客さまの視点に立った生活情報を通じ、日常の中に企業との接点をつくろうと試みるライオンにおいて、スマホはどのような位置づけを担っているのだろうか。

「お客さまの日常の中に新しい接点をつくりたい」

購入前にネットで情報を得て検討するという消費行動が一般化している耐久消費財ではコンテンツマーケティングの取り組みも進んでいます。しかし当社のような低関与型商品、日用消費財におけるデジタル活用は、難しい面も多い。各社が方向性を模索している内に、お客さまのデジタルシフトが進んでしまい、いまやデジタルの中でもPCからスマホへの急激なシフトが起きるなど、企業がお客さまの変化に追い付いていない状況に危機感を抱いてきました。

こうした現状を打破する取り組みの一つとして始めたのがLideaです。開設時に社外に対しても大々的に発表をしたので、「ライオンが突然、オウンドメディアを立ち上げた」と思われた方もいるかもしれません。しかし現代のメディア環境に合わせて発信の場をオンラインにしているだけで、Lideaの根底に流れているのは、120年以上前の創業時から受け継がれてきた当社のお客さまとのコミュニケーションにおけるカルチャー。Lideaは5人の「暮らしのマイスター」が発信するコンテンツを基軸にしていますが、その前身は2011年に発足した「ライオン快適生活研究所」にあります。

加えてLidea自体が、それまで運営していた4つの生活情報サイトを統合したものであり、2010年ごろからオンラインでの生活情報の発信を始め、そこでの手応えがあってLideaへとつながっているのです。私が日々、心がけているのは商品基点ではなく、あくまでお客さまの日常生活を基点に、その中でライオンと接点を持てる瞬間を考えていくということ。Lideaでも、より広い視点でカスタマージャーニーを描き、お客さまとのコミュニケーションを実現していければと考えています。

Lideaは生活における課題が顕在化した方の課題を確実に解決するコンテンツ「くらしのアイデア」と、生活をちょっと豊かにしてくれるコンテンツ「いろどりプロジェクト」の2つで構成されています。Lideaの世界観を保ちながら、今までLideaと接点がなかった潜在層にアプローチするため、antenna*を利用しています。

antenna*を選んだのはLideaがスマホを重視した戦略をとっていること。またマガジン形式のantenna*は、瞬間的に消費されるニュースを提供する他のメディアと異なり、生活情報中心のLideaのコンテンツと相性が良く、独自のコンテクストをつくることができる「コト訴求」が可能と考えたからです。

例えばファッションの情報を見ている人に、洋服のお手入れ方法のコンテンツが届けば、ユーザーにとっても役立つ情報になるはず。お客さまの生活を基点に考えるという、私たちの思想に近い形で、コンテンツを届けられる点に魅力を感じています。

最近、社史を紐解く機会があり驚いたのですが、ライオンでは1933年には「家庭洗濯相談所」という組織を立ち上げています。商品の機能や特長を一方的に伝えるのではなく、“くらしのスペシャリスト”として、お客さまに役立つ生活情報をお届けするという考え方は、日用消費財を扱うライオンならではのコミュニケーションの考え方。デジタルシフト、さらにスマホシフトと環境が目まぐるしく変わる中でも、この理念を守りながら時代に合わせたコミュニケーションに挑戦していきたいと思います。

ライオン 宣伝部 デジタルコミュニケーション推進室
中村大亮氏(なかむら・だいすけ)

1998年ライオン入社。Web媒体社、家電メーカーでのマーケティング担当を経て、2010年ライオンに復帰。アドテクノロジーを活用するための社内インフラ整備を進めつつ、デジタルテクノロジーと従来型メディアを有機的に結合させたメディアプラニングの方法を社内のあらゆる部門と連携しながら模索している。

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