急成長する女子プロ・アマスポーツ界に 熱い視線を送る米国企業
マーケティングリサーチ会社のスポンサーユナイテッドは、2024年2月、「米国のプロ女子スポーツ界のスポンサーシップ数は前年対比22%増※1」というデータを発表した。アマチュアスポーツ界においても、3~4月開催の「NCAA女子バスケットボールトーナメント(通称マーチ・マッドネス)」は異例の盛り上がりで、米国女子スポーツ界は今、企業の大きな関心を集めている。
米国広告マーケティング事情
新たな手法やテクノロジーなど、米国企業が取り入れ始めている最新のマーケティング実例を現地よりレポートする。
クリニーク「Face Forward」
Tavi Gevinsonは、一見どこにでもいるような普通の女性だが、12歳からブログを始め、ファッションやポップカルチャーなどの執筆で今や若者にカリスマ的人気を誇る19歳。
これまでアメリカの最大層だった「ベビーブーマー世代」(1946~64生まれ)の人口を超えた「ミレニアル世代」(1977~97生まれ)は、現在、全国民の約25%を占めるまでに成長。総消費額でも、近い将来ベビーブーマーを抜くことが予想されている。彼らにアプローチする米企業をまとめてみた。
エスティ ローダー
韓国人モデルでありソーシャルメディア・スターのアイリーン・キムをスポークスウーマンとして起用。
これまで、化粧品メーカーのスポークスパーソンと言えば“高嶺の花タイプ”のハリウッド女優が主流だった。しかし、ミレニアル女性を振り向かせるには、むしろ「どこにでもいるような、隣りの女の子タイプ」が効果的と判断した企業は、次々とソーシャルメディア・スターたちを起用し始めている。7月14日からキャンペーン「Face Forward」を開始したクリニークは、ファッションやポップカルチャーなどにおいて影響力の強い3人の著名ブロガーやSNSスターを起用し …