デジタルシフトの波に、民放各局はどのような施策を講じているのか。動画配信事業を中心に各局の戦略を聞いた。
TBSテレビ
「有料」「無料」の両翼で収益化を図る

見たい番組をいつでも楽しめる「TBSオンデマンド」の最大の特徴は、豊富なコンテンツラインナップ。
視聴スタイルの変化 3つのシフトに対応する
TBSテレビの基本的な動画配信戦略は、「TBSオンデマンド」ブランドのもと「有料配信」と「無料配信」の両翼で積極的なビジネスを展開し、収益化していくというものです。「有料」「無料」とも「ビジネスとして収益化」「地上波番組視聴への回帰」「視聴者の番組ネット配信のニーズへの対応」「正規版配信による違法動画駆逐」の4点が主な目的です。最近は特に4つ目の違法動画駆逐が急務。権利者の許諾を受けた正規版コンテンツの流通促進により、動画配信市場全体の健全性を確保していかなければと考えています。
有料配信「TBSオンデマンド」の最大の特徴は、その豊富なコンテンツラインナップにあります。自社調査になりますが、他の放送局系VODサービスと比べても圧倒的に多く、7500本近い動画を用意しています。放送中番組の見逃し配信のほか、「8時だョ!全員集合」「兼高かおる世界の旅」などTBSの60年にわたるアーカイブスの有効活用も特徴です。
また、積極的に他社サイトへコンテンツ提供(BtoB)を行っているのも特徴です。自社サイト配信(BtoC)のほか …
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