企業のマーケティング担当者を中心に、137名が集まった「コンテンツマーケティング実践セミナー」。7月10日に行われた同セミナーでは、オウンドメディアを軸に、エンゲージメントを最大化させるための実践的なコンテンツマーケティングの事例が紹介された。
TIME&SPACE http://time-space.kddi.com/
ユーザー目線のコンテンツ制作とエンゲージメントがカギ
第1部「オウンドメディアの集客、内部回遊改善を支援するOutbrainのご紹介」には、アウトブレイン ジャパンの嶋瀬宏氏が登壇。「企業マーケティングは、プッシュ型からプル型にシフトしており、顕在的なニーズの刈り取りだけでなく潜在的ニーズを掘り起こしていくことが求められている」と指摘。「消費者は購入までに平均で10.4の情報源に触れると言われており、ある調査によれば、信頼できる情報源として、知人の口コミに次いで企業発信コンテンツが挙げられている。すなわち、ユーザーは広告であるかどうかよりもコンテンツとして有用かどうかで判断している」とコンテンツの重要性を説き、海外におけるコンテンツマーケティングでは、PVではなくエンゲージメントがKPIとして重視されるトレンドがあると解説。「Outbrainのコンテンツレコメンデーションはメディアだけではなく、オウンドメディアにも採用されている。集客とデータを活用したコンテンツ制作のサポートも行っており、企業のコンテンツマーケティングを大きく後押しできる」と語った。
第2部「KDDIの『TIME&SPACE』担当者が語る、ブランディングのためのオウンドメディア運営」では、KDDIの西原由哲氏が、「TIME&SPACE」の担当になった当初、紙媒体を念頭に置いた編集方針であったため、専門的な通信関連の解説記事が多く、流入導線も限定的、PDCA体制が未整備といった課題が山積されていたと紹介。「そこでビジョンと考え方の整理として、中長期的なKPIの設定やターゲットの再定義、そのために必要な記事数やコンテンツジャンルの最適配分、PDCA体制の構築などを行った。また、コンテンツを企画する際のコツとして、“世にある既存の優れたアイデアを組み合わせて企画する”ことを意識した。その結果、1年半でPV/UUはおよそ50倍になり、他媒体への転載も増加した」と語るとともに具体的な取り組みとして、
(1)クリックしたくなるようなタイトルづけ
(2)堅い内容を柔らかくするためにキャラクターを起用
(3)分かりやすく伝えるための動画活用
(4)お客さまが求める“現場臭”をコンテンツに入れる
(5)お客さまに疑似体験してもらう“やってみた”記事の採用
などを挙げた。
続く第3部「基礎化粧品やニキビケア製品(プロアクティブ)のガシーレンカーが語る成功するためのオウンドメディア運営のコツ」をテーマに講演したガシー・レンカー・ジャパンの藤原尚也氏は、オウンドメディア成功のカギは「顧客と同じ気持ちになること」「他メディアとの差別化」と説明。
藤原氏が中心になり運営するニキビに悩む人向けの情報サイト「ニキペディア」について、
(1)検索するユーザーの目線で記事作成
(2)自社商品に限らず「ニキビケア商品」「生活習慣改善」「流行」を網羅した情報を実体験のもとに記事を作成
(3)商品を売ることを目的としないこと
をコンテンツマーケティングとして実践していることを紹介した。「記事づくりのヒントは検索されるキーワードにあり、記事のタイトル文字数や全体のボリュームは工夫が必要で、タイトルには具体的な数字を入れた方が良い」などと具体的なテクニックにも言及した。
コンテンツマーケティングの浸透に伴い、多くの企業が注力するオウンドメディア。その活用法に対する注目はますます高まっている。
ニキペディア http://nikipedia.jp/
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