従来型の広告チャネルに留まらず、ネット上で広がり続ける、ブランドと消費者の接点。そこでマーケターやクリエイターは、消費者とどのように向き合い、コミュニケーションをとっていけばいいのでしょうか?TwitterとFacebookのセミナーでも、そのヒントが提示されていました。
コミュニケーションの2つの波を捉えよう
POWER OF #NOW: CONNECTING PEOPLE IN A TRANSPARENT WORLD
Twitter上の、「#fashion」(紫色)と「#dress」(青色)の
投稿数の推移を比較したグラフ。
Twitter バイスプレジデント データストラテジーのクリス・ムーディー氏はセミナー冒頭、人のコミュニケーションには2つのパターンがあるとし、それぞれを「太陽」「落雷(ライトニング・ストライク)」に例えて説明した。「パワーとは、エネルギーを時間で割ったもの。『太陽』が発するエネルギーは絶え間なく続くのに対して、『落雷』は一瞬でエネルギーが高まり、そして沈静化する。予測困難で、コントロールできないものだ。コミュニケーションにも、この2パターンがある」。
ドレスの色が「青と黒」に見えるか、それとも「白と金」に見えるか─1枚の写真をめぐって、ネット上では活発な議論が繰り広げられた。ハッシュタグ「#dress」つきで瞬く間に全世界へと拡散し、収束していったこの話題は、「落雷」のエネルギーに似ている。一方で、一般的な「#fashion」というツイートを計測すると、緩やかで継続的な波形が描かれる。これは「太陽」の光のようなものだという。「このように、社会の人々の話題には波がある。太陽の光のような日常的なモーメントと、落雷のように予測不可能で爆発的なモーメントの両方をいかに捉え、ユーザーとエンゲージしていくかが、企業に求められている」(ムーディー氏)。
基本的には予測の難しい「落雷」タイプの話題だが、過去にスーパーボウルなどのスポーツイベント、有名歌手のコンサート、季節行事など …