広告マーケティングの専門メディア

           

ブランドマーケター30人の発想法

競合はスマホ!? 広い視野でガムの喫食機会探る

モンデリーズ・ジャパン

アメリカで誕生したクロレッツ。1985年に「世界初の個包装粒ガム」として日本での発売を開始してから今年で30周年で「息スッキリ」というブランドイメージを定着させた。近年は消費者ニーズを基に「30分スッキリ感長続き」という機能を開発し、市場に新たな価値を提供してシェアを伸ばしてきた。

クロレッツ 
モンデリーズ・ジャパン

日本発売30周年を機に市場の活性化を目指す

世界初の個包装粒ガムとして日本での販売を開始したクロレッツ。当初は「息スッキリ」という価値を訴求し成功を収めた。1990年代には甘味料「キシリトール」成分を含んだ競合商品が登場し苦戦する時期もあったが、消費者インサイトを見つめ直し「30分味長続き」という新たな価値を提供することで消費者の支持を獲得。後発商品が登場する中でも、先駆者として市場をリードし、今年6月には週間のシェアで過去最高を記録した。

2014年秋には、ブランドとしてミント系タブレット型菓子を発売。ガムと競合するカテゴリーでもあり、参入の際は調査と議論を重ねたという。「ガムとのカニバリゼーションの有無など、ブランドとして参入機会があるかを精査しました。ただ、ガムは通勤など移動中、タブレットは瞬間と喫食シーンが違うことや、発売することによる相乗効果があると自信が持てたので発売を決定しました」(マーケティング本部シニアブランドマネジャー 森 繁弘氏)。その結果、タブレット型菓子だけでなくガムの売上げも伸びた。

発売30周年を迎える2015年は、積極的にキャンペーンを展開中だ。ガムの市場は10年連続で下がっており、機能性を訴求することは大事だがそれだけでは需要を喚起しきれないという課題のもと、トップブランドのひとつとして、喫食機会が減った人や、ガムに関心が薄い層へのアピールを目指す。

まず、発売当時のロゴを復刻し、クロレッツを支え続けてくれたファンへ「金メダル」贈呈の気持ちを込め、かつ話題性や店頭での視認性を高めるためにパッケージを金色にした商品を発売。さらにこれを模した150万円相当の金の延べ棒が当たるオープンキャンペーンを実施した …

あと65%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

ブランドマーケター30人の発想法 の記事一覧

各ブランドの戦略――「RICOH THETA」「コアラのマーチ」
各ブランドの戦略――「ピノ」「Blue Moon Belgian Style Wheat Ale」
各ブランドの戦略――「2WEEK Menicon Rei」「ヘルスエイド」
各ブランドの戦略――「POLA B.A」「キレートレモン」
各ブランドの戦略――「胸きゅんブラ」「マールボロ」
進むブランドの海外展開と 広がるマネジメント部門の役割
各ブランドの戦略――「AQUAハンディ洗濯機COTON」「バーモントカレー」
アンケート調査で見る、ブランドマネジメント部門の組織と現状
各ブランドの戦略――「ココナッツサブレ」「カレーメシ」
ブランド育成に取り組む企業に聞く! ブランドマネジメントのあり方
各ブランドの戦略――「ダイドーブレンド」「ダノンビオ」
各ブランドの戦略――「せっけんハミガキ」「リポビタン」
中華調味料にもヒント!? ヒット商品は買って試す
競合はスマホ!? 広い視野でガムの喫食機会探る(この記事です)
各ブランドの戦略――「Airframe SWITCH」「メルサボン」
各ブランドの戦略――「WEN」「KIREILABO」
僧侶向けにもコミュニケーション 7つのセグメントに個別施策を実施
各ブランドの戦略――「お~いお茶」「あずきバー」「プチッと鍋」
時間があれば、とにかく店頭に リサーチ結果はチームで共有
プチ贅沢嗜好にも注目! 新しい水カテゴリー商品創出に挑む
店頭でもスムーズに伝わる ストーリーを開発したい
美を追求する方法は多様 化粧品ならではの新たな提案を
BtoBとBtoC、両輪企業のブランドマネジメントの課題とは?
お客さまの立場になって施策の優先順位を決める
アサヒビール「SNSの投稿から商品ごとの飲まれ方の違いを見つける」

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する