三菱電機は昨年4月、今まで別々だった国内と海外の企業ロゴを統一し、国内ロゴとして約30年ぶりに「スリーダイヤ」(三菱マーク)を復活させた。BtoC、BtoBともにブランディング強化に取り組む同社の戦略とは。
三菱電機 宣伝部 BtoBコミュニケーショングループ グループマネージャー 秋濱 悟 氏(左)、同社 宣伝部 次長 丸山 亨 氏(右)
国内外の事業競争力の強化へ
三菱電機が初めて企業ロゴに「スリーダイヤ」を採用したのは1964年。1985年になって企業イメージの向上を目的にCI活動を実施し、国内のブランドロゴを青字の「MITSUBISHI」に、海外では「赤のスリーダイヤ」と「MITSUBISHI」とを組み合わせたロゴを制定した。2001年に、国内外統一のコーポレートステートメント「Changes for the Better」を加え、海外ロゴは赤のスリーダイヤと「MITSUBISHI ELECTRIC」に変更。そして、2014年にこの海外ロゴを国内にも使うことで統一した。これまでの変遷について、宣伝部次長の丸山 亨氏は次のように説明する。
「1985年のロゴ制定で国内ロゴにスリーダイヤを使わなかったのは、スリーダイヤの重厚なイメージが、エレクトロニクスが進化する時代にマッチしないと考えたからです。海外ではすでにスリーダイヤの知名度が高かったため、そのままロゴにスリーダイヤを使うことにし、それからは別々のロゴを使っていたのですが、グローバル化が進む中で、国内外で違うロゴがあることに社内で異論も出て、数年前から統一を検討。イメージ調査などの結果から、スリーダイヤが今は …