広告マーケティングの専門メディア

食に見る、消費者の知覚の不思議

コーヒー業界の“プレミアム”旋風に見る 食に求める価値の変化

川口葉子

「スペシャルティコーヒー」と言われるような高品質なコーヒーを提供する店が増えてきた。その背景にある消費者の意識変化と、「特別な一軒」になるために、店側が提供する新たな価値とはどんなものなのだろうか。

二極化するコーヒー

img01

「TRUNK COFFEE」

日本のコーヒーは二極化が進んでいる。安くて手軽なコンビニコーヒーがヒットする一方で、スペシャルティコーヒーと呼ばれる高品質のコーヒーを提案する小さなコーヒー店が東京を中心に続々と誕生し、注目を集めている。

従来、コーヒーの味の評価や価格、銘柄などはブラックボックスの中に隠されて、消費者からは見えにくいものだったが、スペシャルティコーヒーは定められた評価方法に則ってカッピング(テイスティング)を行い、80点以上の点数を獲得したものと決められている。また、トレーサビリティーも明確である。

おいしさの鍵となるのは、生産地ならではの個性。その背景に横たわる、生産者や栽培にまつわる物語も消費者の興味を惹きつける。単に味だけではなく、スモール&ローカル、エコ&サスティナブルを求めるようになった人々の価値観やライフスタイルに呼応しているのだ。

そんな新しい風を感じさせるコーヒー店を2軒紹介する。両店に共通するのはコーヒーの質への強いこだわりと、その魅力をお客に伝え、理解してもらうための努力である。

伝え方のひとつが、初心者のためのコーヒーセミナーやカッピング会の開催だ。もうひとつがSNSでの積極的な情報発信。SNSを通して人気を獲得するには、スタイリッシュな写真が欠かせない。視線を惹きつけ、お店に足を運んで最初のひと口を飲んでもらうためには、空間やコーヒーギアがフォトジェニックであることも必要なのだ。

ライフスタイルとコーヒー

img02

「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」

2014年5月に渋谷にオープンした「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」は ...

あと68%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

食に見る、消費者の知覚の不思議 の記事一覧

時代によって変わる、食品CMに求められる“シズル感”
「そそる。」五感に訴える広告表現
おいしさは可視化できるのか!? 味覚センサーで変わるコミュニケーション
体感・体験の場が新しい“おいしい”をつくる
全国ご当地米が大人気 市場の地殻変動はいかにして起こったのか?
コーヒー業界の“プレミアム”旋風に見る 食に求める価値の変化(この記事です)
デニーズのパンケーキ食べ放題がヒットしたわけ
商品をプラットフォームに話題拡散 ガリガリ君の次なる施策とは?
おいしさはコントロールできる
いま旬なコミュニケーションは“体感”! 商戦期のビール・飲料市場から見えたトレンド
話題のアメリカンビーフ 高品質を伝える取り組み
ビジュアルと理由づけで“おいしい”を伝える
脱・メーカー発信!Twitterを活用しユーザーの声を集める
「うま味」とは何か?味の素の体感を介したコミュニケーション

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する