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“CSR×マーケティング”で消費者、社会を動かす

国境なき医師団

商品・サービスのコモディティ化が進み、「モノからコトへ」と生活者の消費意識も変化する中、企業のマーケティングコミュニケーションも変化が求められている。そうした中、企業のマーケティングにソーシャルグッドの概念を応用する、コーズ・リレーテッド・マーケティングの取り組みが増えている。

朝日新聞日曜版「GLOBE」に挟み込まれる「Frontline」は、国境なき医師団のメディアとして定期発行。CRM事例などを紹介。

企業に求められる社会貢献

自社の事業を通じて社会課題の解決に寄与する「CSV」の概念が多くのメディアで取り上げられているように、企業にも社会貢献が求められている現在。CSR活動はすでに多くの企業で行われているものの、マーケティングという観点では、そうした活動をどのように消費者に伝えるべきかなど、課題を抱えている企業も少なくない。一方で「エシカル消費」といった言葉に代表されるように、消費者も消費を通じて社会に貢献しようというマインドが高まっている。

そうした中、数年前から、コーズ・リレーテッド・マーケティング(CRM)に取り組む企業が増えている。CRMとは、企業の収益の一部がNGOなどに寄付されることを通じ、社会的課題の解決のために役立てられるマーケティング手法で、日本では寄付付き商品の販売・キャンペーン活動を指すことが多い。

グローバルでのCRMの事例の一つとして、国際NGO団体の国境なき医師団がスペインで行った取り組みがある。同キャンペーンでは、あるお菓子メーカーと国境なき医師団がパートナーシップを組み、スペイン全土のドラッグストアで寄付付き商品のキャンディを販売。キャンディの販売価格は1ユーロ、そのうちの80%が寄付になるという仕組みで、発売からわずか3カ月後にはおよそ1億円の寄付金が集まった。

「薬局で対象のキャンディを買えば誰かの命を救うことができることから、多くの人の賛同が得られました。キャンペーンを伝えるプロモーションでは、サッカー選手をはじめとする著名人にボランティアで出演をしてもらうなど、スペイン国内でムーブメントを起こすことができました」と、国境なき医師団 ファンドレイジング部 シニアオフィサーの児玉明文氏は語る。

国境なき医師団は1971年に設立され、現在は世界70カ国、500プロジェクトをカバーする国際的にも知名度の高いNGO団体。アフリカなどの途上国を主な活動地として、緊急性の高い医療ニーズに応えることを目的に、医療支援が届きづらいアクセスの悪いエリアでも活動する。1999年にはその功績が認められ、ノーベル平和賞を受賞している。

同団体の特徴について、児玉氏は「国家をはじめとするあらゆる権力から影響を受けない“中立・独立・公平”な立場で医療・人道援助活動を行っていることです。そのため、公的資金援助の割合を抑えており、寄付額の多くは民間・個人によるものです」と、政治や宗教、経済活動からの完全な独立性を強調する。また、活動資金の透明性も重視しており、一部のNGO団体の資金の多くが運営費に使われる一方で、活動費の内訳をすべて公開し、75%以上が援助活動費として使われるようにしている。

同団体では今年、企業とパートナーシップを結び、CRMの取り組みに注力していくという。現在も衣類メーカーなどと協業してCRMを行っているが、今後はさらなる強化を図りたいと児玉氏は語る。「欧米と比較すると、日本ではCRMの事例もまだまだ少ない。まずは簡単な取り組みからでも『始める』ということが重要です。その点、当団体はグローバルで高い評価をいただいていながらも、例えばロゴの使用なども含めて柔軟に対応できます。志のある企業と一緒に高め合える関係を築いていきたいと考えています」。

    お問い合せ

    特定非営利活動法人 国境なき医師団日本 http://www.msf.or.jp 
    TEL.03-5286-6158(平日10:00 ~ 17:00) 
    FAX.03-5286-6166 E-mail.corporate@tokyo.msf.org


ファンドレイジング部 シニアオフィサー
児玉明文 氏

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