広告マーケティングの専門メディア

           

広告業界トピックス

『群像の時代 動きはじめたメディアコンテンツ』 ネットがコンテンツの形態に与える影響とは

ヤフー 志村一隆

近年の世界のメディア戦略の動きをレポートし、メディアコンテンツの行く末を考える。

3種類しかないコンテンツのビジネスモデル

YouTubeが成長した2006年からこの10年間、映像業界はインターネットやデジタル技術を取り込む局面にあった。

著作権の保護、課金システム、配信インフラなど、次々と開発されるテクノロジー。そのたびに、ビジネスの見た目は変化しているように見える。

しかし、よくよく考えると、コンテンツのビジネスモデルは、(1)単品(2)セット(3)無料、の3種類しかない。つまり、映画館やDVDのような単品販売、ケーブルテレビの「ベーシック」や「Hulu」のように複数のコンテンツの定額制、そして広告モデルである。

この観点でなにかデータがないかと調べていたら、米国のとある業界団体が毎年統計をとっていた。劇場、DVD、オンラインといった区分けにこだわらず、単品売りかまとめ売りかで市場規模をまとめている。

それによると、映像コンテンツ市場はわずかだが成長している。2014年度の米国の映像コンテンツ市場規模は1443億ドルで、2012年度の1400億ドルよりわずかであるが上回っている。劇場でのチケット売上やDVD市場((1)の単品販売ビジネス)の縮小を(2)セット販売の成長が補っているのだ。

なるほど、売れるコンテンツさえあれば、メディアのイノベーションを乗り越えられそうである。

新たなコンテンツ保護

この3つのビジネスモデルの発見は …

あと58%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

広告業界トピックス の記事一覧

新設の4Kサイネージが聖地に ロイヤルユーザーをOOHで捉える
『群像の時代 動きはじめたメディアコンテンツ』 ネットがコンテンツの形態に与える影響とは(この記事です)
場や機会としての柔軟性・拡張性を社会に発信 イベントが持つポテンシャル
脱・受け身、攻めの仕事へのパスポート プロモーショナル・マーケター認証試験
村田昭治先生を偲んで 日本におけるマーケティング研究の発展に寄与
相次ぐ新聞社のクラウドファンディングへの参入 新たな層の獲得へ期待高まる
JASRAC提訴に最高裁判断 法律での係争は続く
市場を活性化させた優れた事例を表彰 「日本マーケティング大賞」発表
「住みますアジア芸人」、アジアで広がるチャンスを掴めるか
超人スポーツ本格始動 さまざまな分野をつなぎ場を創造
2014年のプロモーション広告費は微増 プロモーションに期待されること
広告主好みに駅のデジタルサイネージを着せ替えてみる
広告主が使いやすい新聞広告へ 広がるPDF送稿への対応
問題続出で揺れるNHK、一方で“粛々と”進む経営計画や事業計画
4月の広告界ニュースをプレイバック
JIAAがネイティブアドのガイドライン策定 広告表記や広告主主体者の明示を促す
2015年秋に「ネットフリックス」日本上陸 日本のテレビ業界に与える影響とは
現実を巻き込む陣取りゲーム「Ingress」 地域活性で企業や自治体が注目

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する