(最終回)
情報摂取量が飛躍的に高まった現在の環境下で、感度が高く、情報を社会に循環させる担い手として「聞き耳層」の動向が注目されている。この連載では、実際の調査データを交えながら、聞き耳層を使ったブランド診断や共創型の商品開発、情報循環への取り組みを紹介していく。
聞き耳層とは
生活者を情報感度の高い順から「はや耳」「聞き耳」「むれ耳」「そら耳」「とお耳」と分類したとき、2番目に情報感度が高く、他者に情報を広げる習性を持つ。
情報循環型マーケティングを支える聞き耳層
慶應義塾大学 清水 聰教授が提唱する「情報循環型マーケティング」は、情報感度の高い消費者による情報入手、購買、情報共有のサイクルを「循環型」として表した日本発のマーケティングモデルであり、米国の消費者行動研究者にも注目されているものである。本連載で紹介している聞き耳層は、関心分野の幅広さやコミュニケーション能力の高さから、循環型マーケティングの担い手として位置付けられている。これまでの連載では、聞き耳層の特徴やマーケティング活用(聞き耳層の声を活用した販促、商品開発など)について紹介してきたが、今回は2015年2月に実施した「聞き耳SNS調査」の結果と、そこで得られたSNSアカウントの利用傾向について明らかにしたい。
聞き耳ツイッター調査から見えたプロモーション活用の可能性
生活者の中から聞き耳層を見つけるために …