洋酒チョコの先駆け こだわりを守りながらも変革を進めたRummyの60年
1965年の発売から2025年で60周年を迎えるロッテの「Rummy(ラミー)」。ロッテには2024年に60周年を迎えた「Bacchus(バッカス)」もあるが、共に根強い人気を誇る洋酒入りチョコレートだ。
ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略
2015年に50周年を迎えたココナッツサブレ。これまで目立った宣伝活動を行ってこなかったという同商品だが、50周年を機にイメージチェンジを目指している。
(左)1965 (右)2015
1960年代、日清シスコはアニメキャラクターとコラボしたお菓子の商品が売上を伸ばしていた。そうした中、キャラクターのネームバリューに頼らず、お菓子本来の味で勝負しようと発売されたのがココナッツサブレだ。
1965年発売当時はハワイの海岸で外国人がココナッツサブレを食べるCMを放映するなど、リッチなビスケットとして人気を得ていた。しかし「発売以降は積極的な宣伝をすることもなく現在に至っています」と同社マーケティング部 第二グループ ブランドマネージャー 松長直樹氏は話す。
近年、ココナッツサブレはロングセラーブランドの宿命とも言える“ユーザーの高年齢化”の壁にぶち当たっていた。50~60代には人気を誇るも、若年層には「地味で目立たず、忘れられている」「おじいちゃんが好きなお菓子」といったイメージを持たれていたという。「昭和のお菓子」から「平成のお菓子」へとイメージチェンジを図りたいと考えた松長氏は、物議を醸すほどに振りきった施策でなければ若い世代に印象づけることはできないと考えた。
そこで、1年の構想を経てスタートしたのが「50周年プロジェクト」。プロジェクトの第一弾は、女性アイドルグループ「私立恵比寿中学(エビ中)」のパフォーマンスユニット「五五七二三二〇(ゴー・ゴー・ナナ・ニー・サン・ニー・レー:ココナッツサブレの語呂合わせ)」とのコラボ。3月20日にソニー・ミュージックレーベルズから正式にデビューした彼女たちのデビュー曲『半世紀優等生』は、暗にココナッツサブレをテーマにしており、キャンペーンによくあるタイアップではなく「これまでにない新しい取り組み」(松長氏)。反響は …