「Perfume」「ELEVENPLAY」「BABYMETAL」などのアーティストの「振付演出家」として活躍するMIKIKO氏。特にPerfumeの振付演出では、テクノロジー、映像、音楽など各分野の才能とチームを組み、メディアの枠を超えて新しい表現を次々と開発してきた。チームの一員であるライゾマティクスの真鍋大度氏、電通の菅野薫氏と身体とテクノロジーを駆使する新しい演出方法を語った、2時間にわたる講演の一部を掲載する。

「演出振付家」の仕事とは
菅野▶ MIKIKOさんをPerfumeの振付師として知っている方は多いと思いますが、「演出振付家」とはどんな仕事なのでしょうか。
MIKIKO▶ ライブや舞台の中で、振付だけでなく、全体を見ながら総合的な演出を手掛けています。
菅野▶ Perfumeの3人との出会いはいつだったんですか。
MIKIKO▶ 彼女たちが広島のアクターズスクールの第一期生として入学してきた時です。私が先生だったんです。
菅野▶ なるほど。それで「MIKIKO先生」なんですね。振付や演出、衣装などはどんな手順で考えるんですか?
MIKIKO▶ 曲のタイトルや歌詞を基準に、Perfumeの3人と私でどういう方向性にしたいか話し合います。そこから監督を決めて、アイデアを出してもらい、それに合う衣装を決めていきます。
菅野▶ このMV(『不自然なガール』)は関和亮監督ですね。振付がメインの映像って、監督はどうコンテを切るんでしょうか?
MIKIKO▶ 関さんはコンテがなくて有名なんです。MV中に使用するパネルでアイデアを伝えてくれて、他は割と自由にやらせてもらっています。監督1人でというより皆でつくっている感じです。
菅野▶ 2009年の「⊿(直角二等辺三角形)ツアー」では、ライブの演出もされていますね。「edge(⊿-mix)」では事前に撮影した3人のダンス映像を …