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著者インタビュー

日本のライセンス市場を読み解くヒント満載の1冊

草間文彦

『ライセンスビジネスの戦略と実務キャラクター&ブランド活用マネジメント』
□ 著者/草間文彦
□ 発行所/白桃書房
□ 価格/3000円(税抜)

キャラクターやブランドのライセンスビジネスについて、体系的に解説している。

日本のライセンス市場

「世界のライセンス市場は現在、約18兆円の規模と言われている。日本の市場は2.5兆円で、キャラクター分野が1.6兆円を占める。キャラクター分野の強さが、日本のライセンス市場の特徴ではあるが、さらなる市場拡大のためには、その他の分野、特にコーポレートライセンスを強化する必要がある」と話すのは、『ライセンスビジネスの戦略と実務 キャラクター&ブランド活用マネジメント』の著者、草間文彦氏。

コーポレートライセンスとは、企業名や企業のブランドを、他社にライセンスして新しい商品を生産販売させるビジネスのこと。米国では社名、ブランドの認知度、好感度が上がるこのビジネスは、将来的にその企業の売上に貢献しうるため、ライセンス市場の全体の1割程度を占めるまでに成長している。一方で日本の場合は「他社に自社名を使わせることのリスクが高いのではないか」とまだまだ消極的。「米国ではこのリスクを最小にするために、企業に代わってライセンスの管理・取引を行うライセンスエージェントが多く存在するが、日本ではまだまだ少なく、環境が整備されていないのが現状」と草間氏は話す。

ライセンスには特許権、実用新案権、意匠権、著作権、商標権の5つの種類がある。その中で、数々の専門書が出され、青色LEDの発明などで注目を集めているのが特許権である。しかし、実際に日常生活の中で目にする機会が多いのはブランド、キャラクターなどに関連する商標権・著作権なのではないか。その事実に気づき、草間氏は本書の執筆を決めたという。

本書は、著作権・商標権を主としたライセンスビジネスについて、最新事例を交えながら、基本から実践まで、体系的に解説している。本書を通じ、ライセンス市場に参入する人を増やすことも、草間氏の狙いの一つなのだという。

日本のライセンスビジネスには …

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