オンライン動画制作についてはまだまだ手探りの企業が多い中、新たにマーケティング活動の一環で動画制作に取り組みはじめた企業の制作・ディレクション現場に潜入。レポート形式でその様子を紹介する。

撮影準備の様子。商品が大きいため、準備に想定以上の時間がかかった。
費用を抑えて数多くつくりたい
大阪に本社を構え、はしご、脚立、作業台をはじめとする作業用製品、仮設機材、園芸用品の製造・販売をしているピカ コーポレイション。同社が、オンライン動画の活用に本格的に取り組みはじめたのはここ最近のことだ。
初めて動画を制作したのは、2012年に昇降作業台シリーズの販売を開始した時だ。製品のプロモーションと、はしご脚立業界では初となる自社工場での一貫生産を紹介する目的で、11分と長尺のPR動画を制作。13年にも同じシリーズで1本制作した。
プロのナレーションを入れ、編集作業もきっちり行い、納得のいくクオリティに仕上がったが、その後は、なかなか新しい動画を作れていなかった。
「1本作るのにそんなに費用がかかるの!?というのが率直な感想でした。社内では『ある程度本数をつくらないと効果に結び付けにくい』という話が出ていましたが、これまでのやり方だと数多く制作するのは難しい…。かと言って、費用を抑えるため社員で撮影するとなれば、どうしても素人っぽさが映像に表れてしまうでしょうし。動画編集もどこまでできるかと悩んでいました。そんなタイミングに、制作会社から簡易動画制作のサービスを紹介され、導入を決めました。3月までに36本の動画をつくる予定です」と話すのは、ピカ コーポレイション経営企画開発部の山田裕子氏。
いまは編集の作業中で、12月に8本作成、2月末にも15本撮影した。3月に …