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REPORT

コンテンツを拡散し、「ネットで話題」を戦略的に創出

PR TIMES

PR TIMESと宣伝会議は、企業のマーケティング・PR活動に関する共同調査を実施した。大手企業を中心に、マーケティングや宣伝・広告、広報部門などが、自社のマーケティング・PRに関する取り組みについて回答。ここではその一部を紹介する。

【調査概要】
調査機関:PR TIMES×宣伝会議
対象:全国の広告主企業に勤める宣伝・広告、マーケティング、広報販売促進部門など男女116名
期間:2014年11月26日~12月5日
方法:インターネット調査

広告主企業からの注目が高まる「デジタル戦略PR」

今回の調査は、企業のマーケティング・PR活動における現状の課題把握を目的に実施。116社から回答を得た結果、情報が爆発的に増え、生活者が情報に接触する環境や手法も変化している中で、デジタル施策への期待値が高まっていることが分かった。

まず、図1の結果が示すとおり、マス広告が以前よりも生活者に届きにくくなっていることを実感している企業が70%に上った。それに伴い、デジタル施策への予算を6割の企業が増加している。また、1割弱であるものの、予算のほぼ全てをデジタル施策に割り当てているブランドも出てきている(図2)。

さらに、ネットニュースやソーシャルメディアでの話題化を戦略的に仕掛ける「デジタル戦略PR」に対する広告主企業の関心が高く(図3)、その理由として、効果の可視化や二次波及、コストパフォーマンスのよさが挙がっている(図4)。

PR TIMESサービス本部マネージャーでデジタルPRの戦略立案を手掛ける三島映拓氏は、これまでのPRとの最も大きな違いを「スピード感」だと話す。「デジタル上では、情報が伝播し始めると、短期間のうちに何百万人に見られる動画やソーシャルユーザーに回覧される画像、シェアされるニュースもあり、さらに、ネット上で話題になったことが、テレビ番組に取り上げられるなど、二次波及の効果も大きいです」。

また、図5の結果が示すように、4割の企業がPRにおけるパートナー企業を活用している一方で、活用の意向はあるものの自社のみでPRに取り組んでいる企業も少なくない。予算が問題点として考えられるこの結果に対し、三島氏は次のように話す。「大掛かりなPRのコンサルティングを外注する予算はないが、何かしらのPRをしたいと考えている企業も少なくない。例えば、ソーシャルプロモーションと親和性の高い施策として、個別案件でデジタルPRを実践する企業も増えています。コストパフォーマンスがいいデジタル戦略PRは、効果も実感しやすく、ニーズが広がっています」。

話題化を加速させるコンテンツパワー

デジタル戦略PRには、コンテンツが欠かせないと三島氏は語る。「近年は社会に求められているものをクライアントと共創し、提供していく姿勢が重要です。特に、生活者が自ら情報を取りに行く時代だからこそ、世の中で起きていること・注目を集めていることに目を向けて、共感を呼ぶコンテンツでなければ、企業メッセージは受け入れてもらいにくい。PRはパワーゲームでは成功しません。生活者に寄り添い、潜在的なニーズに訴えることが重要です」。

三島氏はさらに、デジタルPRにおけるリッチコンテンツのパワーに注目する。「アンケート調査結果のグラフをイラストやインフォグラフィックスに加工したり、おもしろ動画を作ったり、感情を刺激するような見せ方も増えています」。

中でも、企業の圧倒的な注目を集めるのが動画だ(図6)。「当社のプレスリリース配信サイトでも、動画を活用する案件が増えています。また、スマートフォンでは画面表示されるテキストが限定的であるために、動画をはじめとしたリッチコンテンツによる情報伝達が注目されています」と言う。

コンテンツを創出する手法の一つに、データPRがある。実施したアンケート調査の結果をもとに“生活者の声”として情報発信し、共感醸成を図る手法だ。2014年にコクヨが新たに発売した携帯用ハサミ「ホソミ」は、データPRによって大きな成果を上げたという。

「ホソミ」のPRは、若い女性との接点を創出すると同時に、携帯用ハサミへの需要を喚起する狙いがあった。そこで同社は、外出先でハサミがないとき、切りたいものがある女子はどうするのかというアンケート調査を実施した。「ハサミがないとき、『歯で噛み切る』というあるあるネタに、女子力低下という恐怖訴求を絡め、『3人に1人が“噛み切り女子”』というショッキングかつ共感を呼ぶデータをリリースで発表しました。さらに『既存ハサミのサイズと実用性に不満』といったデータから、新たな携帯用ハサミが求められていることを後押し。そのグラフを女子が好む“キモカワな”イラストに仕立てることで、ターゲットである女子高校生やOLが多く集まるデジタルメディアに取り上げてもらった際の、直感的な訴求を強めることができました」。

このデータPRがきっかけとなり、コクヨは「女子力アップ!脱・噛み切り女子キャンペーン」を実施。「“噛み切り女子”から脱却するために携帯用ハサミをもらおう」というメッセージがユーザーに受け入れられた結果、応募数も通常のキャンペーンの2倍近くに上ったという。

PR TIMESでは、「デジタル戦略PR」を強みに、多くの企業のPR効果の最大化を目指していくという。

    お問い合せ

    株式会社 PR TIMES http://prtimes.co.jp/
    TEL.03-5572-6076 
    E-mail.ask@prtimes.co.jp

PR TIMES サービス本部 PR・コミュニケーションDiv.マネージャー
三島映拓 氏

総合PR会社ベクトルでPRコンサルタントを経験した後、グループ内でPR TIMESに転籍。リリース配信からデジタル戦略PRまでを担当するPRプランナー。

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