企業と生活者のコミュニケーションや接点が多様化・複雑化しているオムニチャネル時代、マーケターにはこれまで以上に生活者の側に立った視点が求められる。生活者の行動コンテキストを読み解き、“個”客としての理解を深めるために必要な視点を最新のリサーチの手法と共に、ビービットの宮坂 祐氏に解説してもらった。
断片化する生活者と企業のコミュニケーション
あなたは、商品やサービスを購入した際、どのように検討したか覚えていますか?
例えば、もし結婚をしているなら、結婚式場をどのように情報収集して、どのように決めたか覚えていますか?もちろん、結婚が数年前・数十年前のことであれば覚えていないかもしれません。では、結婚式を控えた女性だとしたらどうでしょう?
当社の調査結果によると、結婚式を控えた女性に、どのWebサイトを使って式場の情報収集をしたかを質問したところ、約80%の人が「あまり覚えていない」と回答しました。真剣に検討し購入を決める商材でも、生活者は意識していません。
また、日常的な情報収集でも …
あと88%