「日本の数年先を行く」と言われる米国流をそのまま国内に持ち込んでも、成功する見込みは低い。だが米広告界の現状に学べることは非常に多い。本視察研修の解説役を務めたデジタル・インテリジェンス榮枝洋文氏のセッションから、6つのトレンドに言及する。
IT・CRMテクノロジー企業の台頭
今回視察したAcxiomをはじめとし、米広告界ではCRM・データベース運用のテクノロジー企業が好調だ。榮枝洋文氏は「IT企業が中心となって、データベース活用などのサービスから入り、企業のマーケティング領域のコンサルティング・広告活動を手掛ける動きが活発化している」という。
こうした企業のテクノロジーを使い、より精緻で質の高いターゲティングをすることで、ターゲット毎にクリエイティブやアプローチ方法を変え、広告の投資対効果を高めることが可能だ。IT・CRMテクノロジー企業とトラディショナルなエージェンシーはしばしば競合し、米広告界における企業の勢力図を塗り替えつつある。
進むインハウスエージェンシー設置
一方、広告主の動きを見ると …
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