視察研修ではOgilvyOne New Yorkオフィスを訪問。米広告界データサイエンティストの第一人者であるディミトリ・マークス氏、同社シニア・パートナーのミッシュ・フレッチャー氏の考えを聞いた。
キーワード1「スマート・データ」
「市場には様々な種類のデータがあり、その量は膨大です。データは主にクライアントが持つファーストパーティ・データ、企業のパートナーが持つセカンドパーティ・データ、そしてリサーチや他企業が持つサードパーティ・データの3種類があります。重要なことは、その中からいかに『スマート・データ』(適切なデータ)を見つけるか、ということです」と語るのは、OgilvyOne シニア・パートナーのミッシュ・フレッチャー氏。
フレッチャー氏はOgilvyOneのコンサルティングチームが取り組んでいるという、カスタマー・エンゲージメントの5つのプロセス(図)を紹介した。スマート・データが重視されるのは、ターゲットの行動データを分析し、ペルソナ(人格)を作り上げる第一段階だ。この段階では、デモグラフィック属性だけではなく、ユーザーの性格や嗜好を定義する、行動履歴のデータを取得・分析する。
同社プレジデントのディミトリ・マークス氏は、ある米国内の流通企業での成功事例を基に …
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