企業コミュニケーションにおいてますます注目が高まり、積極的な活用が進んでいる動画コンテンツ。多くの動画がネット上を賑わせるようになったことで、より高いクオリティや、他にない斬新な切り口が求められるようにもなってきている。今回は、最近公開された動画コンテンツの良例をピックアップして紹介する。
世にも美しいBtoB広告
自然界の風の音で奏でる『美しく青きドナウ』
Web動画、テレビCM シーメンス「Wind Symphony」
音楽プロダクション Fall on Your Swordに所属する作曲家のWill Bates氏と協業し、人々が普段意識することのない風の音を、美しい音楽へと変えた。
総合電機大手 独・シーメンスのキャンペーン・ムービー。近年、同社が注力している再生可能エネルギー事業の一般認知を高めることを目的としたものだ。シーメンスがアイオワ州に設置した400以上の風力タービンが生み出す音を採取・編集し、クラシックの名曲 ヨハン・シュトラウス作曲の『美しく青きドナウ』のメロディにアレンジ。同曲をBGMに「風」のある風景や、同社の風力発電施設を写し出すWeb動画を軸にキャンペーンを展開、ショートバージョンはテレビCMとしても放映した。
2011年9月に原子力発電事業からの撤退を発表し、再生可能エネルギー事業への転換を表明したシーメンス。社名の認知度は高いものの、エネルギーソリューション事業の一般認知・理解度が高くないことを課題としていた。
このキャンペーンを通じて、革新的かつ、安全で堅強な自社のエネルギー供給ソリューションの一般認知度を高め、シーメンスのエンジニアリング技術が米国の人々の日常生活にいかにインパクトを与えているかを知ってもらう狙い。さらに同社が…